阪神・伊藤将 初の地元・千葉凱旋登板、6回3失点で2敗目も“らしさ”発揮「要所要所で抑えられた」

[ 2022年5月30日 05:30 ]

交流戦   阪神2-3ロッテ ( 2022年5月29日    ZOZOマリン )

<ロ・神> 3回2死二、三塁、レアードに2点適時二塁打を打たれた伊藤将(撮影・大森 寛明)
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 阪神・伊藤将が初の凱旋登板で意地は見せた。2年目で初めて迎えた地元・千葉での登板は6回3失点。粘投は実らず2敗目が付いた。

 「力みはなかったですね。いつも通りやろうと思っていました」

 国際武道大時代に投げて以来のZOZOマリンスタジアムのマウンド。特有の強風に頭を悩まされた。

 「変化球もやっぱり風で変わったりとか、思っていたのとちょっと違っていた」

 プロ初完封を無四球で飾った前回22日の巨人戦から一転、2回先頭の佐藤都に与えたストレートが失点に直結した。2死一、二塁から高部に左前へ運ばれて先制点を献上。続く3回も2死二、三塁からレアードに初球のチェンジアップを左中間に運ばれ、2点を追加された。いずれも“あと1死”までこぎつけながらの失点に「やっぱりレアードの所で抑えないといけないなとは思った。一番はそこ」と悔いた。

 4回以降は「修正できたのは良かった」と走者を背負いながら2本の併殺打を奪うなど「らしさ」も発揮。5回まで毎回9安打を浴びながらも、3失点にまとめてクオリティースタート(6回以上、自責3点以内)を達成。「(調子は)良くはなかったですけど、要所要所で抑えられていたので良かった」と前を向いた。

 両親や祖母・功子(かつこ)さん(77、写真)ら親族、関係者に球場で見守られながら投げるのはプロでは初めて。先発としての役割は果たした。「結果は残念だったんですけど、プロに入って、そういう姿を見せられたのは良かったのじゃないかな」。確かな成長の跡を故郷に刻み、さらなる恩返しを誓った。(阪井 日向)

 ○…伊藤将の凱旋登板には地元の少年野球の関係者や親族など十数人が応援に駆けつけた。父・正宏さん(52、写真)はプロになってから初めての生観戦で試合前には「楽しみ。負けないように抑えてほしいね」と願っていた。登板前日には毎回「明日頑張れ」とLINEでメッセージを送るのが習慣で、「将司はスタンプを返してきて終わり」と苦笑い。タテジマのユニホームで躍動する愛息の姿を見て、成長を実感していた。

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