花巻東・麟太郎 大谷先輩と並んだ3度目岩手制覇!3安打2打点で大勝呼んだ

[ 2022年5月30日 05:30 ]

春季高校野球岩手大会・決勝   花巻東21ー2盛岡大付 ( 2022年5月29日    ライジングサン )

<盛岡大付・花巻東>3回、田代の安打で三塁に進んだ花巻東・佐々木は塁上で雄叫びを上げる(撮影・尾崎 有希)
Photo By スポニチ

 高校通算67本塁打を誇る花巻東の佐々木麟太郎内野手(2年)は29日、盛岡大付と対戦した春季岩手県大会決勝に「3番・一塁」で出場。一発こそ出なかったものの、5打数3安打2打点で21―2の大勝に貢献した。4大会連続10度目の優勝。夏と秋も含めた「岩手制覇」は、OBのエンゼルス・大谷と並ぶ3度目となった。

 怪物の一打が、花巻東の強力打線に火をつけた。初回1死二塁。左腕が投じた外角スライダーを佐々木が引っ張ると、痛烈な打球が一塁手のグラブをはじいた。内野安打でチャンスを広げると、4番・田代旭(3年)の一ゴロで先制。勢いに乗り、19安打21得点で盛岡大付に圧勝した。春季大会4連覇。佐々木洋監督は「大会の中で少しずつ攻撃も上がってきた。夏につながるように持っていきたい」と思いを語った。

 「3番・一塁」で出場した指揮官の息子・佐々木は3安打2打点で主軸の役割を果たした。地区大会から通算で21打数8安打(打率・381)で1本塁打、7打点をマークし、昨年12月に受けた両肩手術から完全復活。県大会準々決勝では182日ぶりの公式戦アーチで高校通算本塁打数を67まで伸ばした。それでも、左の長距離砲は「野球ファンの皆さんに期待をかけていただいて本当にありがたいですけど、記録にこだわらずに自分らしい打撃をすることが第一」とチーム打撃を心がけてきた。この日も、一塁内野安打、二塁内野安打、左前への2点適時打と広角に打ち分けた。

 1年春から出場を続ける佐々木。昨春、昨秋に続く3度目の「岩手制覇」で、OBのエンゼルス・大谷の優勝回数に並んだ。残す4度の岩手大会でブルージェイズ・菊池が高校時代に成し遂げた5度の優勝に挑戦する。

 日課の素振りでは菊池と大谷を投手役にイメージして「対戦」することがある。「尊敬する先輩方。打席に入ったら全打席三振するくらいだと思う。本当にかなわない」と2人の背中はまだまだ遠いが、「花巻東で勝つためにチームに徹するスイングを心がけています」と力強く言う。昨秋の覇者として挑む東北大会(6月8日開幕、福島)で連覇を目指してバットを振る。(柳内 遼平)

 ≪ソフト21歳と同姓同名 渡辺陸は人生初の2打席連発≫花巻東・2番の渡辺陸(3年)が人生初の2打席連発で2安打5打点と活躍した。いずれも右翼から左翼に強く吹く風に打球を乗せた逆方向への2発を「風もあって入ってくれた部分が大きかった。正直びっくりしています」。前日に2打席連発したソフトバンクの21歳と同姓同名の同じ左打者。1メートル68と小柄でも持ち前のパンチ力で高校通算20本塁打とし、佐々木監督は「一番頼りにしているバッター。2番に置いているのがもったいないと思うくらい」と称えた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年5月30日のニュース