日本ハム・杉谷“バズった”インスタでつかんだスタメンでV撃!ファンの後押しに「応えたかった」

[ 2022年5月30日 06:00 ]

交流戦   日本ハム7―2巨人 ( 2022年5月29日    札幌D )

<日・巨>「しゃけまる」とともにヒーローインタビューに登場した杉谷(撮影・島崎忠彦)
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 インスタ打線が的中した。日本ハムの杉谷拳士内野手(31)が29日、巨人戦に「9番・二塁」で先発出場。同点の2回1死二、三塁で勝ち越しの遊ゴロ、4回には今季初適時打となる右前打し、先発全員14安打7得点の快勝と交流戦初のカード勝ち越しに貢献した。新庄剛志監督(50)が試合前に行ったインスタライブで、ファンの猛烈な後押しを受けての先発出場。チームは5月、12勝11敗で月間負け越しなしが決まった。

 2万3431人の拍手が心地いい。正真正銘のヒーローインタビュー。球団グッズ「しゃけまる」のかぶり物にぬいぐるみを抱えた杉谷の登場に、本拠地が沸いた。途中出場で1打数無安打でお立ち台に立った15日は「しゃけまる」PRが目的。この日は堂々たる活躍だった。

 「前回は前借りということで、今回は死に物狂いでお立ち台に来ました。ファンの皆さまが最後に“杉谷、杉谷”と言っていただき、名を連ねることができたので、何とかその思いに応えたかった」

 チームスローガンにある「宝物」のファンに後押しされた「インスタ打線」だ。新庄監督が試合前にインスタライブを行い、監督室でのスタメン決定シーンを生中継した。二塁手では一度は「いらんか」と選外にした杉谷推しのメッセージが殺到。「まじ?いこうか」と打率1割だった男が先発を勝ち取った。

 練習中、指揮官から「10番・二塁」と告げられ「10番じゃ回ってこない…」と苦笑いしたが、お祭り男はスイッチオンだ。同点の2回1死二、三塁から、前進守備を敷かない遊撃へしぶとくゴロを転がし決勝点となる今季初打点。4回無死満塁では「無死満塁は1人目が重要」と右前適時打し4得点の猛攻を生んだ。同じくインスタライブ中にファンの後押しを受けて2番に入った新人の上川畑も、プロ初の3安打をマーク。インスタ打線が機能し、6球場で最後となる午後5時5分終了で勝利を収め、パ全勝が確定した。

 3月19日のオープン戦・DeNA戦で新庄監督はファン投票でスタメンを決めたが“第2弾”の「ファンの声」が勝利を導く結果に。「ファンの皆さまのパワーがバットに乗り移ってくれた」と感謝した杉谷は、今季出場した試合は7勝1敗のラッキーボーイだ。

 巨人の先発メンバー10人の平均年俸1億2696万円に対し、日本ハムは約6分の1の1984万円。その中で日本選手最高の年俸2800万円の31歳が、ファンのリクエストに応える勝負強さを示した。(東尾 洋樹)

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2022年5月30日のニュース