開幕2戦目決定的な阪神・藤浪 変化球自在に新境地 5回ノーヒットに「修正がうまくできた」 

[ 2022年3月13日 05:30 ]

オープン戦   阪神3ー0中日 ( 2022年3月12日    甲子園 )

<神・中>5回 笑顔がこぼれる先発・藤浪(撮影・成瀬 徹)
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 単調なスタイルにサヨナラを告げるパフォーマンスだった。阪神・藤浪が、今春最長の5回を投げて無安打無失点の快投。直球とカットボールだけに頼る配球から幅を広げ、新境地を示して見せた。

 「調子自体は良くなかったんですけど、良い意味でだましだましというか。良く言えば修正、その辺りがうまくできて良かった。しっかり力が抜けて投げられた」

 5日の楽天戦で3失点した初回は緊張感が漂った。先頭の岡林に四球。不穏な空気が漂ったが「前回は配球が単調になりすぎたので、今日は坂本さんと話して緩いボールも使ってもらいました」と反省を生かした。二盗を決められ無死二塁も根尾をスプリット、平田をカットボールで2者連続三振。序盤のピンチを切り抜けると、肩の力も抜けた。

 2回以降は変化球をバランスよくちりばめて投球も安定。スプリット、カット、カーブ、スライダー、すべてを結果球に使うなど幅を利かせながら相手を圧倒した。一方で、最速156キロを計測した直球でも6三振のうち2つを奪い「原点」の右打者の外角低めにもズバズバと剛球を投げ込み「あの辺りに決められるとアウトを取れる」とうなずいた。

 前回の乱調からきっちりと変わり身を示し、26日の開幕2戦目に起用されることは決定的。実はオープン戦で無安打無失点投球はプロ10年目にして初めてだった。“キャリア最高”の状態で本番に照準を定めている。

 「(フォームのことを)考えながら投げているなという感じだったので。もうちょっとその辺りを気にせずポンポンと投げられていたら良かった。それにしてもヒットを打たれなかったのはいいこと。良くとらえて次に向かいたい」

 19日のオリックス戦(京セラD)が最終調整のマウンド。上がり目がまだあることが頼もしい。(遠藤 礼)

《オープン戦無失点は初めて》先発の藤浪が5回無安打無失点の好投。新人の13年からオープン戦通算23登板で無安打は19年3月12日の中日戦(ナゴヤドーム)の4回以来2度目で、無失点は今回が初めて。前回は3回に四死球と失策で1失点。制球難から矢野監督に開幕2軍スタートを命じられている。

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