センバツ8強が最高の星稜、今春大会後退任の林監督「超えたい」 厳しい冬を越えて置き土産に目指す頂点

[ 2022年2月22日 18:16 ]

室内でのロングティー練習を指導する星稜・林監督(中央)
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 2年ぶり15度目の選抜大会出場を決めた星稜(石川)が厳しい冬を越え、初めての頂点を目指す。雪深い冬はグラウンドを使用できる機会が限られ、練習は主に室内練習場のみ。スポニチでは限定された環境で奮闘する同校野球部の冬の練習に密着。YouTubeチャンネルの「スポニチ ドラフトチャンネル」で公開する。

 11年4月から指揮を執り、今春大会後に退任する林和成監督(46)にとっても一区切りとなる大会。指揮官と1日でも長く野球をするため、佐々木優太主将(2年)はじめ、ナインは一体となって、練習に取り組む。

 母校の新たな歴史を置き土産にする。今春大会後に退任する林監督は「星稜はベスト8が最高成績。それを超えたい。3つ勝ちたい思いはあります」と力を込めた。

 チームの屋台骨を背負うのがバッテリーだ。エースのマーガード真偉輝キアン投手(2年)は昨秋公式戦で最速140キロ超の直球とカットボールを主体に安定感ある投球を披露。8試合39回1/3を投げ、防御率2・75と活躍した。エースをリードする佐々木優太主将(2年)は打率こそ・185だったが、遠投110メートルの強肩と巧みなリード、卓越したキャプテンシーで昨秋北信越大会準優勝に貢献。星稜の校風、部の雰囲気にひかれ、沖縄から入学を決めたマーガードは「林先生を全国制覇して胴上げしたい。成長を見せたい」と初めての大舞台を恩返しの場に変える覚悟だ。

 佐々木主将は「林先生と野球ができる最後の舞台が甲子園。楽しみたいし、勝って恩返ししたい」と力を込めた。降雪などで屋外グラウンドを使用できない日が続くが「外でできていない分、打ち込みなどの基本練習ができている。チームの仕上がりはいいと思います」と胸を張った。

 春夏合わせ、過去8度の甲子園大会出場で通算11勝を挙げた林監督は「現役から30年以上、星稜高校で野球をやっているので、やはり特別な思いはあるし、私自身も星稜に育てて頂いた一人の人間。感謝の思いが強い」と話した。全員の勝利への思いを結集して聖地へと向かう。

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