【キャンプ虎番ルポ】PL学園の大先輩 中日・立浪監督の先制“口撃”で頭が真っ白に

[ 2022年2月19日 05:30 ]

中日・立浪監督(中央)
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 13日に沖縄入りしてから、緊張し続けていた。初の春季キャンプ取材だから…という理由だけではない。阪神キャンプ休日の18日、その日は来た。

 温暖な沖縄の地でスーツに身をつつみ、ネクタイを締めた。そして北谷町へと車を走らせた。PL学園の大先輩であり、幼少期から憧れる中日ドラゴンズ・立浪和義監督に、あいさつするためだ。

 球場到着後、中日担当・中澤先輩と合流。自分なりに“戦略”を練り、タイミングを計って監督の囲み取材前に突撃を敢行した。目前のレジェンドの迫力に圧倒されそうになりながらも「PL学園55期の石崎です。1月から阪神担当をさせていただいております」と声を絞り出し、震える手で名刺を切った。すると「沖縄でこれだけ(小さい中日)の記事やったら、俺でも書けるぞ」と想定外の先制“口撃”が…。場を和ませようと配慮していただいたのだが、私は頭の中が真っ白で直立不動となり、中澤先輩も苦笑いするしかなかった。そこからの数分の記憶はおぼろげだ。

 ただ、この日は立浪監督にあいさつをするためだけに来たわけではない。潜入取材の目的もあった。あいにくの雨天で野手は休日。主力投手もブルペンに入ることはなかったが、精力的にブルペンで投げ込む若手投手陣の熱気を感じ取れた。特に5年目の山本拓実投手は指揮官の助言で新球シュートに挑戦中。この日は現役時代にシュートを武器としたOBの川崎憲次郎氏からも助言を受け、新兵器に磨きをかけていた。昨季、12球団トップの防御率を誇った投手王国は、今年も健在。そこに「立浪イズム」が注入された打力が加われば、猛虎にとって難敵になるのは確実だ。(阪神担当・石崎 祥平)

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