阪神・矢野監督 宿敵に連敗で「チームも僕も成長必要」 守乱に拙攻…シーズンからの課題克服できず

[ 2021年11月8日 05:30 ]

セCSファーストS第2戦   阪神2ー4巨人 ( 2021年11月7日    甲子園 )

<神・巨>闘いを終え握手をかわす原(右)、矢野両監督(撮影・大森 寛明)
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 最後まで攻めきれなかった。2点を追う9回2死一、二塁、一発が出れば逆転サヨナラの場面でロハス・ジュニアも必死の粘りを見せたが、最後はビエイラの8球目スライダーにバットが空を切った。宿敵に2連敗を喫する雪辱で矢野阪神の2021年は終わった。

 「結果的にはミスで流れを変えてしまったかなというのと、やっぱり1本が出ないなと。前半戦いいスタートを切って、みなさんに大きな期待をしてもらった中で、実現できなかったのは本当に悔しいし、最後も勝ちきれなかったのは、チーム全体としての成長も必要。もちろん、僕自身の成長も必要」

 確かな戦力アップを感じながらも、肝心なところで詰めが甘い。矢野監督は最終戦を、今季を象徴する一戦と感じていた。6回まで毎回得点圏に走者を置きながら、得点は2回の2点のみで計13残塁。一方で3回に中野、8回に大山が先頭打者の打球で犯した失策が失点に直結した。負けられない一戦で、シーズン同様の攻守の課題が露呈された。

 「ミスが点になっているんでね。(失策の)数が減ったからどうこうじゃなく、もっともっとうまくならないと。もっとうまくなることで、もう一つ上にいける可能性は上がる。あとは僕自身の成長。これだけの(僅)差だったんでね、(成長)していかないと」

 優勝したヤクルトとの勝率は5厘差。シーズンで13勝9敗と勝ち越した巨人に連敗。天国と地獄はわずかな差だけに、責任を重く受け止めた。

 この日は梅野、佐藤輝とともに大山を先発起用したが、初回の好機で凡退し8回には失点につながる失策。「(大山)悠輔や(梅野)リュウ。みんないてくれたからこそという思いは俺の中にもあった」と説明した。矢野監督が、ナインが、この結末をどう受け止め、どう成長につなげるか。ゲーム差なしの2位の悔しさを晴らせるのは、頂点以外にない。(山添 晴治)

 ○…阪神は2連敗でCSファーストS敗退。通算9度のCSはすべてファーストSからの参戦で7度目の同ステージ敗退。巨人とのファーストSでの対戦は10、15、21年とすべて敗退となった。

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2021年11月8日のニュース