巨人・丸で下克上! 臨時4番でV打!美守だ!!セーフティーだ!!! 2戦打率5割5出塁で虎連破導いた

[ 2021年11月8日 05:30 ]

セCSファーストS第2戦   巨人4-2阪神 ( 2021年11月7日    甲子園 )

<神・巨>ヒーローインタビューで笑顔を見せる丸(撮影・森沢 裕)
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 セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)第2戦は7日、レギュラーシーズン3位の巨人が同2位の阪神に2連勝。下克上でCSファイナルS進出を決めた。初戦に続き左脇腹痛を抱える岡本和真内野手(25)の代役で4番に入った丸佳浩外野手(32)が、3回に逆転の2点適時打など2安打2打点。シーズン負け越し球団では史上初の日本シリーズ進出を目指し、10日からのファイナルSでヤクルトと対戦する。

 座右の銘を「臨機応変」としたのは今季開幕前。丸はコロナ禍のシーズンで何事にも対応できるよう、新たな人生訓を備えた。それがCSの大舞台で発揮された。

 「シーズン中は(阪神に)悔しい思いをした。何とかやり返せたらという思いだった」

 臨時の4番。今季一度もなかった打順で「本来は(岡本)和真がいる。あくまで4番目。その時の状況に応じて役割をできれば」と打席に向かった。1―2の3回2死満塁。強引に長打は狙わない。放ったのは右前への鋭い打球。ポーカーフェースを崩し、叫びながら一塁へ走る。青柳から逆転の2点適時打だ。「打てる球を一振りで仕留められた」と喜んだ。

 機会を生かせず、悔し涙も流した。移籍1年目の19年日本シリーズ。ソフトバンクに4連敗を喫し、東京ドームから帰宅する車中で運転しながら、不意に涙が流れた。「リーグ優勝は最低条件。また日本一に導けなかった」。広島時代から昨年までポストシーズンは通算打率・219。短期決戦になると、なぜか数字を残せなかった。「逆PS男」返上の覚悟だった。

 応えたのは適時打だけではない。8回無死一塁からサインでセーフティーバント。三塁前への絶妙な内野安打の小技で、相手をかく乱した。「もう1点欲しい場面だったので何とか自分の仕事ができてよかった」。中堅守備では、近本のライナー性の打球を倒れ込みながら好捕した。

 変化した打撃フォームで、CS通算25試合目で3度目の複数安打。2軍落ちも経験した今季はヒッチして流れたまま打ちにいっていたが、一瞬止まりボールを見る間をつくった。逆転打は127キロの緩いスライダーに対応した。

 CS2試合で6打数3安打の打率5割、5出塁と好調のままファイナルSに突入する。「和真も悔しい思いをしながら応援してくれている。その思いも受け止めながら。気持ちを一新し、挑戦者として立ち向かっていく」と臨む。(神田 佑)

 ▼巨人・原監督(2安打2打点の丸に)けん引してくれましたね。先制された非常に苦しい展開だったけど、早い回でうまい具合に逆転できた。

 ≪5球団連続3位が突破≫3位の巨人が2位・阪神に連勝。CSで3位チームのファーストS突破は、19年阪神に次ぎ延べ17球団目。セでは16年のDeNAから中止の昨年を挟み、5球団続けて3位がファイナルS進出となった。なお過去16球団のうち、ファイナルSも突破は10年ロッテ、17年DeNAだけだが巨人はどうか。また、今季の巨人は61勝62敗20分けの勝率・496。勝率5割未満でのファーストS突破は18年巨人自身に次ぎ延べ4球団目で、過去3球団はいずれもファイナルSで敗れている。

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