赤星憲広氏 阪神は自慢の機動力生かせず残塁の山 大事な一戦で失点につながる失策は来季の反省に

[ 2021年11月8日 07:00 ]

クライマックスシリーズ ファーストステージ第2戦   阪神2ー4巨人 ( 2021年11月7日    甲子園 )

赤星憲広氏
Photo By スポニチ

 【赤星憲広 視点】阪神らしい攻撃が一度もできなかった。初回、先頭の近本が左前打で出たが次打者・中野は普通に打って三邪飛。糸原が右前打で一、二塁としたがマルテ、大山が連続三振で無得点。表の巨人の攻撃で同じく先頭・松原が左前打で出てこの日は送りバントはしなかっただけに、阪神がどうするのか注目したが結果的に動きは何もなかった。

 2回に4安打を集めて2点を先制したが、3回以降は何度も得点圏に走者を進めながら得点できず。巨人よりも多い11安打を放ち、5四球をもらいながら残塁の山。送りバントやヒットエンドランなど何が正解なのかは分からない。ただ、リーグ最多114盗塁を絡めた機動力を武器に戦ってきたペナントレース同様の攻撃ができなかったのが残念。終わってみればCS2戦で盗塁もエンドランも一度も決められなかった。第1戦の5回にヒットエンドランを読まれて外されたのを引きずってしまったかのようだった。

 逆に、シーズン同様に悪い面が出たのが守りだ。3回の3失点は先頭・吉川のゴロを遊撃・中野が失策。8回の追加点も先頭・坂本の三塁線のゴロを大山が失策。中野はリーグ最多の17失策で、大山も10失策。数字は確かに多いが、決して2人とも守備が下手なわけではない。それでも、大事な一戦、大事な場面で失点につながる失策をしたことは来季への反省としなければならない。CS突破へ、そして届きそうでまだまだ遠い日本一をつかむために、チーム全体の課題がはっきりと見えた敗戦だった。

続きを表示

2021年11月8日のニュース