大学選手権で珍事、打席途中で左から右に変更 過去には米マイナーで両利き対決も

[ 2021年6月7日 23:28 ]

全日本大学野球選手権第1日 1回戦   東亜大3―6大商大 ( 2021年6月7日    東京D )

 全日本大学野球選手権が7日、東京ドームと神宮球場で開幕。6年ぶり11度目の出場となった東亜大(中国地区大学)は1回戦で大商大(関西六大学)に3―6で敗れた。

 東亜大の中内洋介内野手(3年・明豊)は「5番・三塁」で先発出場し、1安打2打点と躍動。身長1メートル65で両打ちの巧打者は昨年に主将を務めた亮太投手(現日本新薬)の弟だ。大会前に兄から「頑張れ」とシンプルな激励を受けて東京ドームにやってきた。

 0―0で迎えた2回。大商大の先発左腕・花村凌投手(4年・神戸国際大付)に対して揺さぶりをかけた。サウスポー相手に左打席に入った中内は2球目をセーフティーバントの構えで見逃すと、3球目から右打席に入った。結果は7球目に左飛だったが「相手が良い投手だったので、少しでも揺さぶっていこうと思いました」と意図を明かした。

 5点を追う8回は2死二、三塁で右腕相手に右打席に入り、三塁適時内野安打を放ち「リーグ戦でも(右投手に右打席は)1度やったことがある。投手のコントロールや状況に合わせて(打席を)決めています」と胸を張った。

 臨機応変に左右の打席を使いこなした中内。過去には米・マイナーリーグで両投げ投手と両打ち投手が対戦したことがある。

 2008年にヤンキース傘下の1A・スタテンアイランドの両投げ投手・パット・ベンディットはブルックリンの両打ち・エンリケスと対決。

 エンリケスが左打席に入るのを見て、ベンディットが両投げ用の特注グラブを右手にはめると、それを見たエンリケスが右打席に移動。それを見たベンディットが再びグラブを左にはめ直すと、今度はエンリケスが左打席に移動…。結局、5分間も延々とこの行動を繰り返した。

 現在は中内が両投げ投手と対戦しても、混乱は起こらない。最新の公認野球規則には【投手は投球する手を明らかにしなければならない…投手は打者がアウトになるか、攻守交代になるか…まで投球する手を変えることはできない】※抜粋して表記※とある。

 つまり、両刀対決は投手が選択した腕に合わせることができる打者が有利。頭脳的なプレーで結果を出した中内選手はきっと、このルールも知っていたはずだ。(柳内 遼平)

続きを表示

「始球式」特集記事

「田中将大」特集記事

2021年6月7日のニュース