これがオリのリードオフマン!福田が驚異の粘りで16球目捉え適時打 3カード連続勝ち越しで交流戦V視界

[ 2021年6月7日 05:30 ]

交流戦   オリックス4ー0中日 ( 2021年6月6日    バンテリンD )

<中・オ>4回2死一、三塁、オリックス・福田は左前適時打を放ち、田口コーチ(左)とグータッチ(撮影・椎名 航)
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 驚異の粘り腰で効果的な追加点をもぎ取った。2―0の2回2死二、三塁の場面でオリックス・福田が本領発揮だ。

 「必死ですね。気持ちというか、打てば点が入るので」

 中日先発・福谷に対し、カウント1―1から8球連続ファウル。直球、カーブ、スライダー、フォーク…。全ての球に対応した。ボール球をはさみ、3球連続ファウル。「甘い球が全然来なかった。それでも食らいついて、最後は甘い球をしっかり仕留められた」。フルカウントからの16球目。147キロ直球を捉え、中前に運んだ。プロ野球記録の「1打席19球」に迫る7分30秒を超える打席でも、集中力は最後まで途切れなかった。

 4回2死一、三塁でも4点目をたたき出す左前適時打を放ち、2打点をマークしてみせた。5月11日に再登録されて以降、高いレベルで調子を維持し、交流戦で勢いは加速。全12試合のスタメン出場で無安打は1試合。この日で6試合連続安打となり、規定打席不足ながら打率・329、出塁率は実に・421まで上げてきた。「膝下のボール球に手を出すと状態は悪くなる。そこは我慢しながら、浮いてきた球を好球必打できるように」。自らの弱点を知り、冷静に対処することで好成績を導き出している。

 中嶋監督も「彼の持ち味ですし、非常にいいですよね。ああいうのは」と目を細めた。3カード連続の勝ち越しで借金は2。交流戦は4位で優勝も視界に入る。不動のリードオフマンになりつつある福田は「目標は規定打席。結構、ギリギリなので、体調を万全にして、首脳陣にもアピールできるように」。自分の居場所も粘り腰で守り抜く。(桜井 克也)

 《1打席19球は過去3度》打者が1打席で投手に投げさせた球数の最多は19球。1リーグ時代の47年松井信勝(太陽)11月11日の金星戦(後楽園)4回=四球(投手・重松)、12年明石健志(ソ)7月7日の日本ハム戦(札幌ドーム)9回=四球(投手・乾)、13年鶴岡一成(D)8月24日の巨人戦(横浜)8回=三振(投手・山口)の3度。

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