日本ハム・ドラ1伊藤 また沢村賞投手に投げ勝った!!自身初連勝で3勝目

[ 2021年6月7日 05:30 ]

交流戦   日本ハム4―2巨人 ( 2021年6月6日    東京D )

<巨・日>笑顔でポーズする伊藤(撮影・白鳥 佳樹)
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 日本ハムのドラフト1位・伊藤大海投手(23)が6日の巨人戦で自己最長タイの7回を2安打1失点に抑え、3勝目を挙げた。侍ジャパンのエース候補で17、18年沢村賞の菅野に投げ勝ち、昨季沢村賞の大野雄と投げ合った5月28日の中日戦から自身初の連勝。7奪三振、プロ入り後最速の153キロもマークし、チームの8カードぶりの勝ち越しに貢献した。

 初体験の東京ドーム。G党に囲まれてのインタビューにも、伊藤は堂々と答えた。

 「相手が菅野さんということで、意地でも先にマウンドを降りたくない。絶対抑えてやる気持ちで全力で投げました」。胸を借りるどころか、アスリート本来の闘争本能が1球投じるごとに増していった。

 恐れ多いことは承知の上で、菅野に自身との共通点を見ていた。ともにスライダーとカットボールを得意にし、苫小牧駒大時代から「参考にした」という。「カットボールの出し入れですかね。菅野さんは小さい変化球でも出し入れできている」。進歩の跡は、4番・岡本和との3度の対戦に凝縮されていた。計12球を投げスライダーとカットボールは8球。内外角に投げ分け、無安打に封じ込めた。

 6回2死一塁では亀井をスライダーで空振り三振。右手でグラブを叩きつつ派手なガッツポーズを披露すると、7回も3者凡退に抑えた。「やっぱり抑えてやるという気持ちが大事なんですかね」。少しずつ、プロの水に慣れてきたのだろう。

 交流戦だからこそ実現した、打席での菅野との対戦も満喫した。第1打席は4球ファウルで粘っての投ゴロ、第2打席は空振り三振だったが「ギリギリから入ってくる見たことのない」カットボールに「フォークも投げてくれた」。18・44メートルの距離を通じた“会話”がうれしかった。

 栗山監督も、ベンチで2人の息遣いを感じ取っていた。「菅野投手は凄いというイメージがあったと思うけど、臆することなく、対決を楽しんでいるようにも見えた。素晴らしかった」と称えた。

 前回登板から取り入れた2段モーションになじみ、直球はプロ入り後最速の153キロを計測。これまで水曜、金曜を担ってきた右腕が、中8日を空けた初のサンデー登板で3連戦勝ち越しを決める快投だ。「昨日(5日)立野がいい投球をしたし、若い力がチームを勢いづければ、プラスになる」と話すと「まだまだできる部分はある。現状に満足せず乗っていきたい」。新人がさらなる高みを目指す。(伊藤 幸男)
 

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2021年6月7日のニュース