阪神 試合前“ドタバタ劇”から4月以来の連敗にも矢野監督「今あるものでどう戦うか」

[ 2021年6月7日 05:30 ]

交流戦   阪神3ー8ソフトバンク ( 2021年6月6日    甲子園 )

<神・ソ>4回、選手交代を告げる阪神・矢野監督(左)(撮影・平嶋 理子)
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 プレーボール前のドタバタ劇が影響したのか、阪神はソフトバンクに連敗を喫した。

 練習前、グラウンドに姿を見せ始めた先発陣の中に登板予定だったガンケルの姿がない。代わりに2軍の遠征先のナゴヤ球場で先発予定だった西純が合流。午前10時にガンケルから西純への予告先発の変更が発表された。

 助っ人右腕は5日の練習後に喉の痛みと頭痛を訴えたため、西宮市内の病院を受診。核酸増幅法による検査を実施して新型コロナウイルス「陰性」判定を受けた。喉の痛みが軽度に残る程度で、発熱等の症状も見られなかったが、球団はNPB、ソフトバンクに報告の上、大事を取って登板回避を決断。西純の緊急昇格に至った。

 ただ、公示では登録外だったガンケルは出場選手登録され、ベンチ入りメンバーに入った。セ・リーグのアグリーメントの「発表後の予告先発変更について」の項目には「試合当日に変更された投手は、当日のベンチ入り人数(最大26名)に含めるが、出場できない」とあり、ガンケルはこの部分に該当。チームは実質1人減の25人で試合に臨んだ。

 予告先発変更は12年の制度開始以降でチーム初。スクランブル登板だった西純は初回に3失点し3回で早々と降板した。先発が長いイニングを投げ、スアレスにつなぐ必勝継投を遂行できず。それでも矢野監督は「今年の中では起こりうること。だからこそ悠輔(大山)とかに結果も含めて引っ張っていくところを見せてほしかった。残りのシーズンでも起こってほしくはないけど、いろんな状況は考えられるんで、今あるものでどう戦うか」と敗因にしなかった。

 5月14日から16試合連続で白星と黒星を繰り返す“オセロ状態”は4月28日以来となる2連敗で止まった。日曜日の連勝も「9」で終止符。一時の勢いは失いつつあるが、一度リセットして再出発を切るタイミングと捉え、猛虎は再び前を向く。(遠藤 礼)

 《オセロついにストップ》阪神の連敗は4月27、28日の2連敗以来。これで5月14日の巨人戦から続いていた勝敗が○●○●…と交互の“オセロ状態”が16試合でストップ。20年DeNAを上回る単独最長はならなかった。また得意のデーゲームで連勝が続いていた日曜日も開幕から10試合目で初黒星。2リーグ制以降の阪神で特定曜日の開幕から9連勝は76年日曜日の10連勝(2分け)に次いで、56年木曜日の9連勝、82年金曜日の9連勝(2分け)に並ぶ2番目の記録だった。

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2021年6月7日のニュース