関東第一・石見陸が亡き父に捧げる勝利「空から見守ってくれている」

[ 2021年5月17日 13:53 ]

春季高校野球関東大会 準々決勝   関東第一7―3日本航空 ( 2021年5月17日    山梨・山日YBS球場 )

<春季高校野球関東大会準々決勝 関東第一・日本航空>勝利を喜ぶ関東第一・石見捕手
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 春季高校野球関東大会の準々決勝で関東第一(東京2位)は日本航空(山梨2位)を7―3で下し、4強入りを果たした。

 関東第一の石見陸(3年)は「8番・捕手」で先発出場。打っては3回に一時、勝ち越しとなる適時打を放ち、守っては3投手を巧みにリードして勝利に貢献した。

 3回2死三塁のチャンス。昨年10月にガンで亡くなった父・友彦さんに思いを馳せた。「“ここで打たないとまずいな”と打席で緊張したが、父親が空から見守ってくれていると思ったら、思いっきりいけた」。力強いスイングで左前に運んだ。

 6回からエースで最速144キロ右腕の市川祐(3年)が登板。「市川は制球が良い分、自分が配球を間違えると打たれてしまう。相手に絞らせないように意識した」。直球にカーブ、スライダー、チェンジアップと多彩な変化球を織り交ぜ、打者のタイミングを外した。

 新チームが始動した当初は正捕手だったが、リードに悩んで秋は一塁を守った。冬の練習期間に「投手の投げたい球、自分の考えを話し合った」と積極的にコミュニケーションを取り、リードの評価を高めて正捕手の座を奪還した。

 前日は宿舎で同部屋の市川と寝る寸前まで配球について話し合い「問題を解決してから寝ました」と胸を張った。(柳内 遼平) 

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2021年5月17日のニュース