ソフトバンク・明石 故郷北海道で同点2点打!ドロー首位陥落も工藤監督前向き

[ 2021年5月17日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2―2日本ハム ( 2021年5月16日    札幌D )

<日・ソ>7回2死二、三塁、同点適時打を放つ明石(撮影・高橋茂夫)
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 ソフトバンクは、2点を追う7回に明石健志内野手(35)が中前同点2点適時打を決め、日本ハムと2―2で引き分けた。

 故郷で勝負強さを見せた。0―2の2死二、三塁から同点打の明石は、一塁上で拍手を4回かました。対照的だったのはマウンド上の日本ハム・上沢。天井を見上げ、うなだれて鼻をつまんだ。

 「うまく拾うことができたと思う。何とかみんながつないでつくったチャンスで、同点となる一本を打つことができて良かった」

 3球目。外角フォークが落ちた後をコツンと当てて、手首を返した。内、外野ともに前進守備の二塁手と中堅の間にポトリと打球が落ちる。二走の栗原の好判断もあり、試合は振りだしに戻った。

 5回まで上沢の前に打線は内野安打1本、6三振と沈黙していた。6回の攻撃開始時にはベンチ前で円陣を組んで決起した。明石の執念の一打に、工藤監督は「負けから追い付いた。改めてしっかりと結果を出すし、食らいつく。よく打った。これを1日でも長く続けて」と35歳を称えた。

 プロ18年目のシーズン。旭川市出身で、中学まで北海道で過ごした。前日(15日)に続き「7番・一塁」で出場。故郷で今季初の2試合連続スタメンとし、9回2死一塁でも中前打で、今季初のマルチ安打。15日は1安打2打点で、2戦で3安打4打点の大活躍だ。札幌ドームでは昨季10月20日から出場4戦連続で安打と打点を記録し、計6安打7打点。道産子は地元でいい仕事をしている。

 ソフトバンクの前身、ダイエーホークス時代を知る唯一の野手になったベテランの一撃で、札幌ドームでは11試合連続無敗となった。

 前日首位を奪回したチームは、楽天に1日で首位を譲った。2位となったがゲーム差なし。負けと引き分けでは大違い。最終回の守りでは2死満塁のピンチがあったが、モイネロが切り抜けた。勢いは変わらない。

 指揮官は「順位は考えるときではない。最後にどうなるか。勝ち切るのは集中力。1試合でも勝てるようにやっていきたい。あと一本というより、しっかり守り切れたのと2点を追い付けたのが大きい」と前向きに捉えた。明石も「集中していきます」と声をそろえる。百戦錬磨の仕事人は勝負を熟知している。

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2021年5月17日のニュース