エンゼルス・大谷 惜しい8号 あと1・27センチ 左翼フェンス直撃二塁打でリーグトップタイならず

[ 2021年4月30日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス4ー3レンジャーズ ( 2021年4月28日    アーリントン )

<レンジャーズ・エンゼルス>2回、二塁打を放ったエンゼルス・大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が28日(日本時間29日)、レンジャーズ戦に「2番・DH」で出場し、あとわずかで柵越えだった左翼フェンス上部直撃の二塁打を放った。審判団が自発的にビデオ判定を行うほどの微妙な打球。リーグトップに並ぶ8号アーチとはならなかったが、存在感を発揮してチームの勝利に貢献した。

 低い弾道で発射された打球が、失速することなく伸び続けた。左打席から左翼方向に流し打ったのではない。しっかりとインパクトで力を伝えている。これが大谷の持ち味だ。打球は高さ8フィート(約2・4メートル)のフェンス最上部に引かれた本塁打境界線(イエローライン)を直撃し、グラウンドに跳ね返った。

 3点リードの2回2死で右腕ダニングの外角シンカーを逆らわずに強振。悠々と二塁に達した。ジョー・マドン監督が「私はチャレンジしなかった」と語るように審判団が自発的にビデオ判定を実施。低い弾道であっという間にフェンスに当たったため、確認が必要と判断された。結局、判定は変わらずに二塁打のまま。柵越えならメジャートップに並ぶ8号だっただけに実況アナウンサーも「本塁打までハーフインチ(約1・27センチ)足りなかった」と残念がった。

 二塁打は今季6本目で早くも60試合制だった昨季に並んだ。キャンプ中から逆方向への長打を連発し、オープン戦も打率・548。開幕後も現役最多667本塁打を誇る同僚プホルスから定期的に「キャンプ中と同じように逆方向に打つアプローチを続けるように」と好調維持の方法を伝えられている。試合中のベンチでは打撃コーチと構えについて話し込む場面も。この貪欲な姿勢こそが好調の最大の要因だ。

 「投手・大谷」としては試合前にキャッチボールなどで調整した。指揮官は次回先発を5月3日(日本時間4日)の本拠地レイズ戦と発表。筒香とメジャーで初対戦する可能性もある。ここまで全23試合に出場する二刀流が、チームの原動力となっている。(笹田幸嗣通信員)

 ≪イエローライン越えれば本塁打≫大リーグでは本塁打境界線(イエローライン)にノーバウンドで当たった後にフェンスを越えれば本塁打、グラウンドに戻ればインプレーという共通ルールがある。昨季開場したレンジャーズの本拠「グローブライフ・フィールド」も同様。同球場は左翼のポール寄りのフェンスが前にせり出している。

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2021年4月30日のニュース