センバツで出なかった150キロが出た 千葉に現れた「速球王」中央学院・細谷怜央

[ 2021年4月30日 19:47 ]

春季高校野球千葉県大会 3回戦   中央学院3―2幕張総合 ( 2021年4月30日    千葉県野球場 )

自己最速の150キロを叩き出した細谷(撮影・柳内 遼平)
Photo By スポニチ

 今秋のドラフト候補に挙がる中央学院の右腕・細谷怜央(3年)は6回途中から救援し、3回1/3を1安打無失点。武器とする直球を軸に4三振を奪う好投でチームを準々決勝に導いた。

 「この大会で(背番号)1番をつけさせてもらっている。責任を持って抑えていこうとマウンドに上がった」

 自己最速を1キロ更新する150キロを計測した直球で押した。7回は2死三塁で高校通算27本塁打の4番・村山亮介(3年)を迎えるも、高め145キロの直球で空振り三振に斬った。

 9回は3四球で2死満塁を招き、再び村山と対するも「ああいう場面になったら、真っすぐしかない」と高め149キロの直球で空振り三振。ドラフト候補のスラッガーを力でねじ伏せた。

 8球団スカウトが視察し、巨人・織田淳哉スカウトは「体が強く、速いボールが投げられるのは魅力」と評し、DeNA・河原隆一編成部スカウティングディレクターは「素材的に面白い。体が立派で上体の強さがあり、力強く投げられている」と評価した。

 昨秋の時点で最速は145キロだったが、冬の練習期間でエンゼルス・大谷を参考に、体重を後ろに残すフォームに改良し、球速アップに成功。センバツ大会でも計測されなかった150キロを叩き出したが「155とか、もっと出したい」と更なる成長を誓う。

 次戦の1日は高校通算56本塁打の有薗直輝(3年)擁する千葉学芸と対戦。千葉を代表する速球派と長距離砲の対決に注目だ。(柳内 遼平)

 ◇細谷 怜央(ほそや・れお)2003年(平15)8月11日生まれ、千葉県東金市出身の17歳。小学1年から野球を始め、東金西中では千葉緑シニアでプレー。球種は直球、スライダー、カーブ、フォーク、チェンジアップ。1メートル82、85キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2021年4月30日のニュース