【広澤克実氏―阪神・大山 特別対談(上)】俺が虎の最後の砦「みんなが打てない時に打てるのが4番」

[ 2021年3月3日 06:10 ]

<阪神>広澤氏(左)と対談し、今季にかける思いを語った大山(撮影・平嶋 理子)(撮影のため特別にマスクを外しています)                              
Photo By スポニチ

 4番打者として、新主将として先頭に立って猛虎をけん引する阪神・大山悠輔内野手(26)がキャンプの総括と、今季にかける意気込みを明かした。「みんなが苦しんでいる時に打ちたい」――。本紙評論家の広澤克実氏との「4番論」もヒートアップし、バットを握っての打撃論にまで発展した。

 広澤 茨城県の下妻市出身でしょう? 私も小学校4年生の10歳までいて、しかも、ものすごく、ご近所らしいのよ。

 大山 はい。そうです。

 広澤 忙しいところ申しわけないんだけど、郷土の先輩ということで、お願いしますね。

 大山 こちらこそお願いします。

 広澤 今シーズンはファンの方もさらに成長した姿をみたいと思っているはずだけど、自身の4番打者像っていうのは?

 大山 ここという場面や、みんなが打てていない時に打てるのが4番打者だと思っています。それが頼りにされることになっていくと思うので、チームが困っているときに仕事をしたいというのがあります。

 広澤 「大山悠輔」という打者はもうタイガースの中心選手なのよ。4番だろうが何番だろうが、大山らしい打撃をするのがいいんじゃないかと思う。4番はこうとか、昔からある古い慣習とかイメージにとらわれずにやればいいんじゃないかな。

 大山 はい、それは思っています。10人いれば10人違うタイプでしょうし、僕にしかできないものもあると思っています。

 広澤 キャプテンとして、そして中心選手として、相手投手が手ごわいときに存在感を示す…。4番打者だからって必要以上に気負うのではなく、それくらいの気持ちだけでいいような気がする。

 大山 はい。

 広澤 思い切りの良さが持ち味で、大山らしいところだと思うし、そういう自分の打撃、スタイルを貫いてほしい。

 大山 はい、そこが自分の一番の強みだと思っています。どんどん行くことでタイミングとかも合わせられるし、貫いていきたいところです。

 広澤 相手投手の初球の真っすぐをホームランにできる。ヨーイドンで、どんぴしゃで打てるのがいいところ。

 大山 試合前からスコアラーさんに情報やデータももらえますし、1球目から打つ準備はしています。

 広澤 ちょっとタイミングがずれたり、思ったより厳しいコースに来たりもするけども、それでも1球目とか早いカウントからいける能力は大きな武器だ。

 大山 以前はそれを空振りしたくない気持ちだったのが、昨年から空振りしてもいいから…と切り替えられました。そう思えるようになったことが良かったと思っています。

 広澤 真っすぐを待ちながら、すべての変化球に対応できることが理想というか打者の最終形。例えば真っすぐに合わせておいて、内側へくる変化球も外に逃げる変化球も上下左右どっちへ曲がろうが、ぜーんぶ対応できますよとなれば怖いものがない。“さあ、何でもいらっしゃい”と思えるピッチャーが何人もいれば最高だよね。

 大山 そこが一番だとは思います。さらに、そこにプラスして、福留さんのように経験というもので“ここに、こうくるだろう”と狙い球を絞っていければ、もっといいのかなと思います。

 広澤 今年も何も心配しなくてよさそうだ。ファンの方は昨年以上に期待してもいいと思う。

 ○…昨季阪神打線が60打数以上対戦した投手のうち、打率1割台と打ち崩せなかったのは5人。中でもスアレス(ヤ)が.127と群を抜く。対戦成績でも3試合で2勝を献上。防御率0.47で1試合1点ずつしか得点できなかった。昨季ルーキーの森下(広)が.184で2番目に低い対戦打率。8月14日にプロ初完封を許し、4度の対戦で黒星を付けることができなかった。100打数以上では菅野(巨)が最も苦手の打率.215。

 ※特別対談(下)に続く。

続きを表示

「始球式」特集記事

「田中将大」特集記事

2021年3月3日のニュース