ロッテ・山口 二塁打2本で存在感アピール! 「自分が思ったよりも飛んでいました」

[ 2021年3月3日 05:30 ]

オープン戦   ロッテ6-6オリックス ( 2021年3月2日    京セラD )

<オ・ロ>4回1死、山口は左中間二塁打を放つ (撮影・後藤 大輝)
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 プロ野球は2日、当初の予定より1週間遅れて、オープン戦が開幕した。2月23日にキャンプ地の沖縄で開幕予定だったが、コロナ下の緊急事態宣言などで2月に同地で組まれていたカードは全て無観客練習試合に変更。オリックス―ロッテ戦(京セラドーム)では4番に座ったロッテの山口航輝外野手(20)が二塁打2本を放つなど、存在感をアピールした。

 スイングに迷いはなかった。4回だ。オープン戦初戦の4番を任された山口が、豪快にバットを振った。強烈なライナーが左中間を襲い、フェンスに直撃した打球で球場には「ドーン」という衝撃音が響いた。

 「自分が思ったよりも飛んでいました。(ワンバウンドでフェンスに当たる)ワン直ぐらいかなと思った」

 左腕・田嶋の直球を完璧に捉え、左中間フェンス最上部にぶつけた。今季実戦11試合目で10安打目が、ついに初長打。5―5の7回無死一塁では、一時は勝ち越しとなる右中間適時二塁打を放った。

 藤原と同じ高卒3年目。実戦では34打数11安打、打率・324と好調で、3戦連続となる4番を、オープン戦初戦でも任された。「単打をずっと打っていれば、いつか打球は上がる」。石垣島キャンプでは、松中臨時コーチと連日特訓。安田、藤原ら左打者が強化指定だったが、平成唯一の3冠王から可能性を買われた右打者だ。

 明桜(現ノースアジア大明桜、秋田)時代はエース兼主砲。金足農・吉田輝星(現日本ハム)のライバルとして高校通算25本塁打をマークしたが、出身は大阪だ。京セラドームは幼少時代から何度も観戦に訪れ、ベースランニングのイベントに参加した思い出もある。

 過去2年は1軍出場なし。外野手登録も井口監督に主軸候補の期待を受け、一塁起用が続く。レアード、井上の4番候補は6日以降の合流予定。「アピールし続けて、レギュラーを獲りにいく気持ちでやりたい」と鼻息も荒い。中学時代には伊藤園「お~いお茶」の川柳で佳作特別賞に選ばれた異色の経歴を持つ。安田、藤原に負けじと、若武者がアピールを続ける。(横市 勇)

 ◆山口 航輝(やまぐち・こうき)2000年(平12)8月18日生まれ、大阪出身の20歳。秋田・明桜では投手として2年夏に吉田擁する金足農を秋田大会決勝で破り甲子園出場。3年夏の決勝でも金足農と再戦し敗れた。投手では最速146キロ、打者で高校通算25本塁打。18年ドラフト4位でロッテ入り。昨季はイースタン・リーグで同期入団の藤原と並びチームトップの7本塁打。1メートル83、97キロ。右投げ右打ち。

 ▽山口の明桜時代 1年夏から投手でベンチ入りし、2年時には146キロ計測。吉田擁する金足農とは、夏の秋田大会決勝で2年連続対戦した。2年時は背番号11ながら先発。吉田と投げ合いも、5回の攻撃中、けん制帰塁の際に利き腕の右肩を負傷。亜脱臼の疑いで負傷交代。5―1で勝ち、甲子園出場も登板せず。3年時はともにエースで吉田が4安打完封。4番も務めた山口は4打数無安打3三振で、試合も敗れた。

 ▼ロッテ・藤原(6回に一時勝ち越しとなる左線2点二塁打)真っすぐを逆方向にしっかり打てたので良かった。同い年の山口も頑張っているので一緒に最後まで1軍に残れるよう頑張ります。

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