救援防御率リーグ最低のオリックスに平野が4年ぶり復帰 守護神筆頭候補 中嶋監督「素晴らしい補強」

[ 2021年2月7日 05:30 ]

オリックスに復帰した平野佳

 オリックスは6日、マリナーズからFAになっていた平野佳寿投手(36)の獲得を発表した。1年契約で推定年俸1億5000万円プラス出来高払い。背番号は移籍前に付けていた「16」に決まった。10日に宮崎市内で入団会見し、チームに合流する。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でメジャーの移籍市場が停滞。不透明な状況が続く中で、球団は今年1月に正式な獲得オファーを出した。平野側は米国でのプレーを最優先に複数球団も関心を示していたが、コロナ下で収益激減など米球団の財政がひっ迫。田中将が楽天復帰を選んだ事実が示すように、事態が好転しなかったことから古巣復帰を決断したもようだ。

 中嶋監督は「(移籍前も)ブルペンの中心だったわけですからね。向こうでも活躍していますし、素晴らしい補強だと思う」と歓迎。経験値に加え、後輩の面倒見が良いなど人望も厚いだけに「ブルペンでいい雰囲気をつくってくれるというか、若手も準備しやすくなる」と“平野効果”を早くも期待した。

 救援陣は不安を抱えるだけに、最強のピースが加わったことになる。2年連続最下位に沈んだチームは得点力不足が指摘されるが、昨季救援防御率4・07はリーグワーストで、ブルペン整備も課題の一つだった。抑えだったディクソンは先発再転向が決まっており、現状、抑え役は不在。日米通算164セーブを積み上げた平野は筆頭候補となりそうだ。

 「(平野が)抑えというより、みんなで一番いい形をつくっていけたら」と中嶋監督。頼れる「守護神」が4年ぶりに帰ってくる。(湯澤 涼)

 《救援陣の救世主なるか》昨季のオリックスのチーム防御率はリーグ3位の3・97で、救援陣に限ると4・07でワースト。完了(最終登板者)の防御率が3・70を超えるのは、阪急時代の80年3・84以来だった。セーブ数も12球団最少の20で日米通算164セーブの平野に期待がかかる。

 ◆平野 佳寿(ひらの・よしひさ)1984年(昭59)3月8日生まれ、京都府出身の36歳。鳥羽では2年春、3年春に甲子園出場。京産大では関西六大学リーグ歴代最多の36勝。05年ドラフト希望枠でオリックス入り。10年からリリーフに転向し11年に最優秀中継ぎ、14年に最多セーブのタイトルを獲得。17年オフに海外FA権を行使してダイヤモンドバックス入り。17年WBC日本代表。1メートル86、88キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2021年2月7日のニュース