“矢野プレゼンツ”7日阪神紅白戦で「佐藤輝VS藤浪」、新旧ドラ1激突に「記事書きやすい」

[ 2021年2月7日 05:30 ]

<阪神宜野座キャンプ>ブルペンで投げ込み中、ほえる藤浪    
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 阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(21=近大)が、7日の紅白戦でプロ2度目の実戦に臨む。矢野監督の計らいで、完全復活を期す藤浪と別組となり「新旧ドラフト1位対決」の実現が濃厚。「デビュー戦」だった4日の紅白戦では3打数無安打に終わったが、日本球界でもトップクラスの球速を誇る右腕相手に、実力を発揮できるか注目が集まる。

 矢野監督のファンサービス「第2弾」は、虎党にとっては“たまらない”ものになった。宜野座キャンプでの紅白戦2試合目を前に佐藤輝VS藤浪を用意したことを明かした。

 「(藤浪)晋太郎と佐藤輝をあえて分けたんで。(新聞に)書きやすいように。(藤浪は2番手で)2イニングだから、うまい具合に可能性は高いと思っている。そういう対戦があれば楽しみ」

 実戦デビューとなった4日の紅白戦では「白組の1番」で起用。3打数無安打に終わったが、大器の片りんを感じさせる3打席に、指揮官は、再度の1番起用で次なるステップに移行した。

 佐藤輝にとっても実力を試すにおいて、これ以上ない相手だ。昨季に自己最速を更新する162キロを計測し、完全復活を期す右腕との対戦に向け、静かに闘志を燃やした。

 「今まで見たことのない投手だと思う。しっかり自分のスイングをできるようにやっていきたい。(藤浪の印象は)まず球が速くて。あの高い身長、長い手足から、見たことのない所から(球が)出てくると思う。それをしっかり見ておきたい。速い球を見られることはいいこと」

 加えて、前回の紅白戦では3打席全て右投手との対戦だったが、今回は左腕との対戦も想定される。指揮官も「左投手とはどうなんかなとか、一個一個、実戦形式の中で見つけていくというか、本人がまた感じると思う」と現状の力を見極めるには最適の機会ともいえる。

 この日は、野手の「1日キャプテン」を務め、ウオーミングアップ前には「野球は打撃も投球も初球が大事。キャンプも一緒だと思っていて、このクールの初日、アップの一歩目から集中してこのクールも最高なものにしていきましょう」と声出しした。

 「下手にちょこんとやってヒットよりも、しっかり振っていきたいと思います」

 相手投手が誰であろうと、己のスイングを貫くことが大事。“プロ初ヒット”が藤浪の剛球を打ってのものなら、その期待と注目の度合いはさらに高まる。(阪井 日向)

 《近本から走塁姿勢助言》佐藤輝は近本、井上とメイン球場で約45分間、走者としてリード時の帰塁練習や二塁盗塁時のスライディング練習を行った。2年連続盗塁王の近本からは「頭を上げないように、しっかり低いまま行くのがいい」と走塁時の姿勢について助言を受けた。将来的に「40本塁打、40盗塁」を期待されており「できれば選手としての価値が高まる。しっかりやっていきたい」と打撃以外の技術向上にも貪欲な姿勢をみせた。

 《藤浪 楽しみ「ツボを持っているタイプ」》藤浪は、佐藤輝の印象を口にし今春初実戦のマウンドに備えた。「ツボを持っているタイプ。投げてはいけないところ、ピンポイントがある。そこを意識しつつボールを間違えなければ」。 自身同様、ドラフト指名時から注目される男を分析しイメージを描いた。結果を求められる立場だが「野手に聞いても“フリー打撃がすごい”と。対戦して肌で感じることもある。打たれても抑えても、どういう選手か見える。その意味で楽しみ」とも話した。この日はブルペンで70球。「いい感じで投げられている。どれだけ実戦で出せるか。次につながるなというのを見せられたら」。取り組むワインドアップなど、チェックポイントは少なくない。(遠藤 礼)

 ○…藤浪が春季キャンプ中にドラフト1位の新人野手と紅白戦で対戦したのは、16年高山(三ゴロ)、17年大山(二飛)、19年近本(左安)の3人。

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