「スケールのデカいバッターに」阪神・矢野監督 期待の井上を3カ所付きっきりの“はしご”指導

[ 2021年2月7日 05:30 ]

<阪神キャンプ>井上のスイングをチェックする矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 阪神・矢野監督が期待の大砲・井上に打撃指導した。フリー打撃をケージ後ろからチェックしていたが、井上が隣に移るのに合わせて平行移動。結局、3カ所すべての計108スイングを見守った。

 「ちょっと小さく打っている感じがあった。フォローをデカくするためには左肩に乗っている顎を右肩に入れ替わるというかさ。カンッて打って右目で追いかけるんじゃなくて、左目で見る感じになれば。自分のポイントでしっかり捉える練習をすることが大事という話はした」

 要約すると、右打者は構えると顎が左肩に乗っている。重心移動しながら体を回転させてスイングした時に、顎は右肩の上に移っているのが自然でフォロースルーも大きな円を描ける。しかし、井上は左肩の上のままだからスイングが小さくなっていると説明した。

 19年夏に全国制覇した履正社の4番で、1年目の昨年は10月16日ヤクルト戦でプロ初安打となる適時二塁打を放った。ドラフト1位・佐藤輝とともに将来の大砲候補だ。

 「スケールのデカいホームランバッターになってもらいたい。打球の角度をわざわざつけに行くんじゃなくて、勝手につく打ち方になっていけばいいなと。今は速い真っすぐを打てるか。配球を読む、変化球に対応というのは順番的には、その後だから」

 7日の紅白戦でも6番・右翼での出場が濃厚な高卒2年生は、言われたばかりで戸惑いは隠せない。「続けていくのか、合わなかったら引き出しの一つにするのかはまだわかりませんが、試していきたいです」。それでも、今キャンプのここまでで矢野監督が最も熱くなったシーンだった。(畑野 理之)

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2021年2月7日のニュース