日本ハム・栗山監督 今季の主将は全選手!「全員の力が必要になる年」

[ 2021年2月1日 05:30 ]

栗山監督はキャンプイン前にマウンド上に清めの塩をまく(撮影・高橋茂夫)
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 みんな主将だ。日本ハム・栗山英樹監督(59)がキャンプイン前日の31日、全体ミーティングで全選手を今季の主将に指名した。狙いは、選手一人一人の力を最大限に引き出すこと。今季主将に“立候補”していた杉谷拳士内野手(29)を含む選手全員がチームを引っ張っていく。また、栗山監督は田中将大投手(32)の楽天復帰を歓迎。主将となった全選手の力を「マー君攻略」に結集する。

 キャンプインを前日に控え、緊迫感が張り詰めたミーティング会場。全ての選手が耳を傾ける中、栗山監督はこう切り出した。

 「拳士、キャプテンやりたいの?」。その瞬間、緊張が和らいで杉谷は「はい、え?あの…」とどぎまぎ。選手たちがこの話題に入りやすい雰囲気をつくった上で、選手全員を主将とする異例の通達をした。「もう一度、全員が自分のチームだと思ってくれ」と。

 最初に杉谷の名前を挙げたのには理由がある。杉谷は、この自主トレ期間中に「そろそろ僕も称号でも得ないと」と主将に“立候補”していた。これに栗山監督は「拳士らしいよね。でも、自分がチームを引っ張らないといけない立場なのを感じてるし、それはうれしい」と説明。全選手に求めたいのは、そういう思いだった。

 「自分が主将だったらどういう姿勢で野球を頑張るか。苦しい時、主将だったら一歩前に踏み出せる」。選手個々の力を最大限に引き出すための「全員主将」なのだ。栗山監督は昨年のシーズン終了後から、このプランを考えており「今年は全員の力が必要になる年。選択肢は他になかった」と続けた。

 一人一人が主将としてチームに尽くすシーズン。栗山監督は難敵の日本球界復帰も歓迎した。楽天に復帰した田中将には、監督就任後の対戦で一度も勝てていない。「よくぞ帰ってきてくれた。本当に楽しみ。ターゲットが大きいほど、チームも大きくなれる」。今季の開幕カードはその楽天戦だ。「マー君攻略」というテーマも掲げ、全員が主将として1日キャンプインする。(秋村 誠人)

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2021年2月1日のニュース