今年の広島はサバイバル!佐々岡監督は横一線を強調「チャンスに強い選手を見たい」

[ 2021年2月1日 05:30 ]

<広島キャンプ>沖縄入りする佐々岡監督
Photo By 代表撮影

 3年ぶりのV奪還を狙う広島は31日、1軍首脳や36選手らが空路沖縄に入った。宿舎でミーティングを終えた佐々岡真司監督(53)は「チャンスをつかむ、チャンスに強い選手を見たい」と強調。懸案の勝ちパターンや開幕投手を含め、争奪戦の内容と結果でポストを決める意向を示した。

 1年前の1月31日に発した言葉は聞かれなかった。「エースとして引っ張ってくれる投手に任せたい。本人には伝えてある」とし、大瀬良を強く示唆した開幕投手。同じ質問に指揮官は「去年は言ったっけ?」と笑い、短いワードを強調した。

 「今年は競争」

 新人王に輝いた森下と、昨季終盤にブレークした九里がいち早く名乗りをあげた大役。2年連続で務めた実績を持ちながら、右肘手術明けのため2軍キャンプ始動の大瀬良も復調傾向にあり、情勢が混とんとして争奪戦の行方は見通せない。

 それは、今春最大の懸案「リリーフ陣の強化」にも共通する。佐々岡監督は言う。

 「後ろは今年のキャンプの重要なテーマ。昨季に結果を残した選手も、まだまだ手探りなところがある。新戦力が必要になるし、2軍には実績組もいる。そこも含めて見ていきたい。競争になる」

 抑え候補のフランスアが新型コロナウイルス感染で出遅れ、勝利の方程式をどう組むか…は不透明。開幕から抑えに苦労し、流れを手放した昨春の苦い経験を踏まえ、指揮官は「後ろの適性があれば、先発候補の中から配置転換もあり得る」と語った。

 野手は、昨秋から取り組む右方向へ強い打球を打つ練習など、状況に応じて走者を進める打撃をローテーションに組み込む。「昨季はあと1点が取れなかった。そこは徹底してやる」。主砲・鈴木誠や新外国人・クロンですら例外ではない。

 若手投手は、2日から早くも打撃投手に登板し、11日からの第3クールでは紅白戦が予定される。過熱するチーム内競争。日南でキャンプを張る2軍との入れ替えは「こういう状況なので簡単にはいかない」とし、中旬以降を見込む。

 「チャンスに強い、チャンスをつかむ選手を見たい。しっかりと競った中で同じ方向を向いて、チーム一丸で戦っていきたい」

 ポストやポジションの争奪戦はもちろん、1軍枠を懸けたし烈なサバイバル。1日に火ぶたを切る。(江尾 卓也)

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2021年2月1日のニュース