糸井先輩に学ぶ3割の極意 阪神ドラ1佐藤輝は母校近大のレジェンドに師事し、一流の称号狙う

[ 2021年2月1日 05:30 ]

糸井に師事し、レベルアップを誓う阪神・佐藤輝
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 超人になるには「超人」に聞くのが一番だ。阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21=近大)が、沖縄キャンプで大学の先輩にあたる糸井から多くの助言を受けたい意向を示した。

 「どういうイメージで(バットを)振っているのかを聞いてみて、いろいろ試してみたいなと思います」

 29日から2日間実施された先乗り合同自主トレでは初日のプロ初フリー打撃で、バックスクリーンを直撃する推定140メートル弾を含む4本の柵越えを放ち、翌30日は2度の連発を含むチーム最多7本をスタンドに放り込むなど、圧倒的な長打力の一端を披露。ただ、佐藤輝自身は2日続けて「もっと確率よく打てるようにやっていきたい」と打率を含めた確実性にも強いこだわりを持つ。

 理想を追求するうえで最高の「教材」が間近にいる。自身が「2世」と言われたこともある糸井は09~14年に6年連続で打率3割を超えるなど3割以上を9度記録し、その間に2桁本塁打を7度記録した。昨年12月の入団会見でも糸井について「走攻守全部レベルの高い選手なので。全てにおいてやっぱり何か一つは吸収できるようにやっていきたい」と弟子入りを希望していた経緯もある。すでにあいさつは済ませているといい「しっかり聞ければいいかなと思います」と密着マークして、プロでの活躍の秘けつを探っていく。

 ルーキーイヤーは、開幕スタメンからその先にある新人王&30本塁打を目標に掲げる。キャンプは、そのための力を蓄える場でもあり「体づくりとアピールをしっかりやっていきたいと思います」と冷静に話す。沖縄では「本家」を超える活躍が求められるのは当然。特別な1カ月の先には、レベルアップした姿が見られるはずだ。(阪井 日向)

 ≪阪神で新人3割は坪井のみ≫新人選手の打率3割以上は1946年の田川豊(グレートリング)・341を筆頭に11人にいるが、98年の坪井智哉(神)と高橋由伸(巨)を最後に22年間いない。阪神では坪井がセ・リーグ最高記録で唯一の到達者。近年では16年高山が・275、19年近本が・271と健闘も届かなかった。一方で、2桁本塁打は最多の69年田淵幸一22本はじめチームで4人が記録も、巧打と強打を兼ね備えた新人はおらず田淵は打率で・226。前出の坪井も本塁打は2本止まりだった。過去に「打率3割&2桁本塁打」に最も近かったのは80年岡田彰布の打率・290、18本塁打。

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2021年2月1日のニュース