輝きを取り戻す!阪神・高山、北條 来季の逆襲へ鍛錬の秋

[ 2020年11月15日 09:00 ]

阪神・高山
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 阪神はリーグ2位でシーズンを終了。大山が28本塁打、近本が2年連続の盗塁王を獲得し、若手が成長を示した一方で悔しい結果に終わった選手がいる。

 16年に新人王を獲得した実力もさることながら、プロ5年目の今季はキャリア最低の打率・152、0本塁打、3打点に終わった高山もその一人だ。8日から宮崎で行われているフェニックス・リーグでは打撃面で試行錯誤を行う日々。「変えられるチャンスはここしかないので、感覚を大事にしていきたい」と前を見据えていた。

 打席では立つ位置も含め、構えもオープン気味にしたりと、球の見え方、タイミングの部分で感覚を探っている。北川打撃コーチも「結果が出ていないから、見つけていかないといけない部分で、高山も考えている部分があるから。今は極端にやっていい時期だし、打開策をこの期間で見つけられたら」とサポートを約束した。ドラフト1位の佐藤輝も外野での起用が見込まれ、し烈な争いは予想されるが、復活へ鍛錬を積む。

 そして巻き返しへ闘志を燃やす男がもう一人いる。今年40試合の出場に終わった北條だ。打率・192、2本塁打、7打点と低調で、出番を木浪、小幡らに譲るなど、悔しい思いをしたシーズン。終盤には腰を痛めて離脱し、不甲斐なさもあった。

 「自分の野球のレベルをアップするために一つ一つ課題をクリアして、考えて野球をしようと思う」

 鳴尾浜の2軍施設でリハビリ生活を送っていた時期には今季限りで退団した福留から直接指導を受け、感じたことも多かった。「若い僕たちが負けている時点で追いつけないと思う。もっとやらないといけない」。感じたことはすぐに行動に移す。フェニックス・リーグの練習ではユニホームを泥だらけにし、反復練習を重ね、感覚を体に染みこませている。

 劣っている部分を成長につなげるには練習しかない。今年はコロナ禍で秋季キャンプがない分、フェニックス・リーグでの実戦と練習を並行して課題と向き合う日々。輝きを取り戻すために――。高山、北條の来季に向けた戦いはもう始まっている。(記者コラム・長谷川 凡記)

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2020年11月15日のニュース