【徳島】池田・白川“阿波の金太郎”快投 水野ほうふつ

[ 2018年7月16日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会徳島大会1回戦   池田6―0川島 ( 2018年7月15日    鳴門オロナミンC )

<池田・川島>8回を2安打無失点の池田・白川
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 しゃく熱のマウンドで仁王立ちした。池田のエース白川は闘志をみなぎらせて打者に向かっていく。攻めの投球は83年のセンバツで優勝投手となり、「阿波の金太郎」と呼ばれた水野雄仁氏(元巨人)をほうふつさせた。

 「ある程度、ストライクゾーンに行っていたのでよかった」。最速140キロの直球をテンポよく投げ込んだ。この夏、初めて池田の背番号1を背負った2年生が8回を2安打無失点8奪三振の快投。池田が3度目の全国制覇を果たした86年センバツのメンバーでもある井上力監督は「やっぱりああいうピッチャーが池田の背番号1じゃなきゃ。池田が甲子園に戻るには彼の力が必要なんです」と、白川と先輩の水野氏の勇姿を重ね合わせた。

 中学時代は陸上の投てきでも活躍。3年時にはジュニアオリンピックの大人のやり投げにあたる競技「ジャベリックスロー」で71メートル32を投げ、全国優勝した。水野氏と同じ地肩の強さが武器の力投タイプだ。3月の練習試合で死球を受けて右手親指の付け根を骨折。2カ月間、ボールを握れない日々を過ごしたが、地道なトレーニングで精神的にも成長して夏初戦を迎えた。

 「(球速は)もっと出てるかと思いました」と笑う白川。池田のかつての栄光の軌跡は、家族の勧めで見たユーチューブで知ったという。夏の甲子園は92年から遠ざかる。井上監督が「まだ発展途上」という17歳の右腕。100回目の記念すべき夏に救世主が現れた。

 ◆白川 恵翔(しらかわ・けいしょう)2001年(平13)6月4日生まれ、徳島県出身の17歳。江原中時代は軟式野球部のエースを務め、陸上のジャベリックスローの選手としても活躍した。最も好きなプロ野球選手はエンゼルスの大谷。右投げ右打ち。1メートル79、82キロ。

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2018年7月16日のニュース