八戸学院光星　龍谷大平安に惜敗８強逃す　奮投リレーも及ばず

[ 2016年3月27日 05:30 ]

第８８回センバツ高校野球２回戦八戸学院光星０―２龍谷大平安

（3月26日甲子園）
　３年連続９度目の出場となった八戸学院光星（青森）は２回戦で龍谷大平安（京都）に０―２で敗れ、４年ぶりの８強進出を逃した。先発・和田悠弥投手（３年）は６回途中２失点と力投。継投したエース桜井一樹投手（３年）も２回２／３を無失点に抑えたが、打線が援護できなかった。１４年センバツ２回戦で敗れた宿敵にまたしても敗戦。光星ナインは悔しさを胸に春夏連続出場を目指す。

　またしても優勝旗の「白河の関」越えはならなかった。１１年夏から３季連続で甲子園準優勝に導いた仲井宗基監督は「ここぞの集中力と気持ちの差が出た。もう一度、一からやり直したい」と悔しさをにじませた。

　先発は桜井ではなく、背番号１０の和田だった。初回１死二塁から西川に左翼線へ先制の適時二塁打を打たれたが、「切り替えろ！」という仲間の激励に奮起した。カットボールを有効に使い、最少失点のまま５回まで踏ん張った。

　開星（島根）との１回戦終了直後、指揮官から先発を告げられた。「ずっと緊張していた」。前夜も１時間おきに目が覚め、ほとんど眠れなかったが、マウンドに上がって腹をくくった。６回途中でマウンドを降り、甲子園初登板は５回１／３を４安打２失点。「甘い球は打たれる。もっと厳しく攻めないといけない」。夏につながる収穫を得た。

　６回１死三塁から継投した桜井も、持ち前の強気な投球をみせた。最初の打者・橋本に右犠飛を打たれたものの崩れず、直球で内角を突くなど７回は３者凡退。０―２の８回１死二塁も後続を断ち、追加点を与えなかった。「和田が頑張っていたので気合が入った」。エースの意地だった。

　桜井は冬場、仲井監督から「１４５キロを目指せ」と言われ、昨秋１４１キロだった球速アップを目指してきた。１回戦は最速１３８キロながら２失点完投。この日も最速は１３７キロにとどまったが、２回２／３を１安打無失点に封じた。「大舞台を経験できたのはよかった。夏は１５０キロを出したい」と先を見据えた。

　１４年のセンバツ２回戦で２―８で敗れた龍谷大平安に惜敗。雪辱を果たせず、３年連続で２回戦で姿を消したが、守備は無失策だった。仲井監督は「和田は合格点をあげられる投球」と評価する一方、６度も得点圏に走者を進めながら零敗を喫した打線について「振り込んできたけど零封負け。攻撃力をもっと上げないと」と指摘した。

　甲子園の土を持ち帰ろうとする選手はいなかった。和田が「夏はエース番号で戻ってきたい」と言えば、桜井は「２人で頑張っていきたい」と力を込めた。両右腕の進化と「強打の光星」復活を目指し、夏に向けて再スタートする。　（青木　貴紀）

　▼伊藤　打撃面ではセンター返しをすることができた。夏に向けては細かいことができるようになりたい。

　▼奥村　和田も桜井もいい投球だった。打線が援護できず悔しい。

　▼小林　相手よりもチャンスは多かったが、それをモノにできなかった。