高山まさか…大阪桐蔭散る　魔の３回に乱調４失点「自分の力不足」

＜大阪桐蔭・木更津総合＞３回１死満塁、木更津総合・小池に逆転タイムリーを浴びる大阪桐蔭・高山

第８８回センバツ高校野球２回戦 大阪桐蔭１―４木更津総合

（3月26日 甲子園）
　今秋ドラフト候補の最速１５０キロ左腕が散った。大阪桐蔭・高山は１点優勢の３回、４連打を含む計５本の長短打を浴びるなど一挙４点を奪われた。４回以降は降板した７回まで無安打投球。３回以外は二塁を踏ませない内容だっただけに不運な当たりもあった３回の変調が悔やまれた。

　「真っすぐの強さで押し切れなかった。球威も足りなかった。（３回は）クリーンヒットはあまりなかったと思うのですが、打たれてしまったのは自分の力不足です」

　大会前の３月中旬、腰の違和感で調整に若干の狂いが生じた。西谷浩一監督は「今大会を通して調子は良くなかった。その中でできることを…という投球だった」とねぎらった。１回戦の土佐戦では最速１３９キロながら８回無失点、２安打８奪三振の快投。敗れた今春２度目のマウンドでも最速１４５キロを計測して大器の片りんは示した。

　「人生を変えるくらいの春にしたい」と意気込んだ選抜は道半ばで終了。「力を出し切れなくて悔しい。大事な大会で勝てなかったのが心残り。夏にすべてをぶつけたい」。視線を最後の夏へ向け、完全燃焼を誓った。　（吉仲　博幸）　

　▼大阪桐蔭吉沢・主将（初回、左翼へ先制ソロ）打ったのは内角高めのスライダー。後ろにつなぐ気持ちでした。自信になりますが、勝利につながる本塁打ではないので、成長を求めてやっていきたい。相手の方が気持ちが勝っていると感じました。