仙台育英12点発進!平沢が口火弾、大会新二塁打10本

[ 2015年8月10日 05:30 ]

<明豊・仙台育英>初回1死二塁、高校通算20号となる中越え2ランを放ち笑顔の仙台育英・平沢

第97回全国高校野球選手権第4日・1回戦 仙台育英12―1明豊

(8月9日 甲子園)
 1回戦4試合が行われた。第4試合では優勝候補の仙台育英(宮城)が大会新記録となる1試合10二塁打を含む20安打をマークし、明豊(大分)に12―1の大勝。2回戦進出を決めた。今秋ドラフト候補に挙がる平沢大河内野手(3年)が先制2ランを含む2安打を放ち、チームをけん引した。第2試合では創成館(長崎)が天理(奈良)に3―2のサヨナラ勝ちを収め、春夏通じて甲子園初勝利を挙げた。

 打球が、落ちてこない。初回1死二塁。平沢が低めの134キロ直球をすくい上げた打球は、バックスクリーン右に着弾した。高校通算20本目の一発。クールな表情のまま、ベースを回った。

 「今までにないくらいの感触。打った瞬間に入ったと思った。凄く気持ち良かった」

 3番打者の強烈な一発が打線に火を付けた。この後、3者連続二塁打。1死からの5連続長打で一挙5点と、快音が次々に甲子園に響き渡った。

 平沢は、6月の東北大会で死球を受け右足小指を骨折。室内練習場にある高さ約7メートルのロープを、両腕の力だけで登り続けた。「1日10回で腕はパンパン。でも打球が速くなったし、いいトレーニングになった」。7月に入って打撃練習を再開。だが、宮城大会6試合で17打数3安打、打率・176と苦しんだ。「内角が多くて、それを意識して引っ張りにいっていた。センターを意識するようにして、いい形になった」と甲子園初アーチでチームに恩返しした。

 夏バテ対策も実った。例年、夏場は体重が減るため「食べる量を増やした」と、大阪入り後に3キロ増の76キロに。時間を見つけてはホテル近くの「松屋」に足を運び、牛丼を詰め込んだ。4回には右中間寄りの中前打に俊足を飛ばして二塁打とし「ホームランより自分的にはうれしかった」。パワーとスピードは、猛暑でも衰えなかった。

 アルプス席で観戦した母・恵さん(44)は「家では寝るか、野球を見るか、野球ノートを書いているか。それしか見たことがない」と言うほど、野球に全てを懸けてきた。

 チームは大会新記録となる10二塁打を放つなど20安打の爆発。佐々木順一朗監督は「平沢はこれで吹っ切れたと思います」と復調を喜んだ。平沢は「まだ取り返せていないが、自分が打てば勝てる」と頂点だけを見据えた。 (川島 毅洋)

 ▼中日・中田宗男スカウト部長 高校生の遊撃手でNo・1。高いレベルに行けば高いレベルの野球ができるタイプ。

 ▼オリックス・中川隆治スカウト 春に比べて体が強くなった。軸がぶれずスイングできている。

 ▼ヤクルト・小川淳司シニアディレクター 打席でどっしりしている。際どい球を見極めて四球も取れたしセンスがいい。

 ▼DeNA・吉田孝司スカウト部長兼GM補佐 いいものを持っている。肩もいいし、足もあるね。

 ◆平沢 大河(ひらさわ・たいが)1997年(平9)12月24日、宮城県生まれの17歳。小1から塩釜ドラゴンズで野球を始める。高崎中では七ケ浜シニアに所属し、2年夏に全国大会出場。仙台育英では1年春からベンチ入りし同年秋からレギュラー。50メートル6秒2、遠投110メートル。趣味は睡眠。将来の夢は良い親父になること。1メートル76、76キロ。右投げ左打ち。

 ≪過去は8二塁打≫仙台育英が明豊戦で10二塁打。54年鶴見工が高鍋戦、99年水戸商が浜田戦でマークした8二塁打を上回り、チームの1試合新記録となった。1回のイニング4二塁打は13年浦和学院(仙台育英戦)以来10度目、紀伊の個人3二塁打は14年八頭・川田(角館戦)以来26人目のタイ記録。

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