阿部 地獄グアム!筋トレも解禁「これだけやったという自信を」

[ 2015年1月7日 05:30 ]

ティー打撃を行う阿部

 巨人の阿部慎之助内野手(35)が6日、長野久義外野手(30)、坂本勇人内野手(26)とともにグアムのパセオ球場で自主トレを開始した。阿部は04年から毎年行っているグアム自主トレで初めて早出 練習を敢行。午後はプロ入り後初めて器具を使った筋力トレーニングを「解禁」するなどいきなり約6時間の猛練習を行った。捕手から一塁手へ転向し、引退覚悟で臨む勝負の2015年を超本気モードでスタートさせた。 

 気温31度。毎年体験する南国の暑さも、ひときわ心地良く感じた。阿部が球場入りしたのは例年より2時間以上早い午前8時頃。すぐにキャッチボールを開始し、新たな定位置・一塁で軽快にノックをさばいた。

 「アーリー(早出練習)は初だね。やることに意義があると思う。これだけやったんだという自信をつけてキャンプに入りたい。自己満(足)だけど、それで良いんだよ」

 決意の意識改革だ。ノックを終えるとストレッチを挟み、グアム用に持参したグリップ部分が黄色で先端が緑色のカラフルなマスコットバット(重さ1キロ)でティー打撃。大粒の汗が滴り落ちる早出練習は、約1時間半にも及んだ。春季キャンプでも早出練習を行う意向を示しており、「できることは先にやってね。キャンプの慣らしという意味も込めて」と説明した。

 本練習では、縄跳びや体幹トレ、約40分間の走り込みなど地味で苦しい練習にも一切、妥協せずに取り組んだ。さらに、ロングティーで約100スイングの打ち初め。ティー打撃は報道陣のカメラマンに横から撮影を依頼し、連続写真で打撃フォームを細かくチェックした。「左手が早く返ると良くない。去年、変な癖をつけちゃったから、ちゃんと固めていかないと」と新打法完成に向けて振り込んだ。

 これだけではない。「大嫌い」と公言する器具を使った筋力トレまで「解禁」した。球場での練習を終えると、宿舎に戻らずにその足で近くのジムへ直行。大学以降は「全然やらなかった」というが、約2時間、下半身、上半身、体幹と全身をいじめ抜いた。昨年は「体力も落ちてくるし、最低限やろうかな」と検討したものの実現せずに終わっていた。打棒復活に向けて、ついに導入し「基礎体力をつけることだね。重い器具でもやる。全身の大きい筋肉を目覚めさせる感覚でやりたい」と説明した。

 球場での練習後は「シェークを飲むより健康的」とプロテインの粉末を混ぜた水を一気に飲み干した。「動きは思ったより悪くないし年末に体を動かしておいて良かった。内野手としては素人。いっぱいいろんな人の話を聞いてやっていかないといけない」。初日からフルスロットルの6時間。気が付けば時計の針は午後2時を差していた。プロ15年目の再出発。早くも真っ黒に日焼けした35歳は灼熱(しゃくねつ)の太陽のように瞳をぎらつかせた。

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