横山“鳥谷流”裸一貫 野球漬けへ決意の入寮「一からやる」

[ 2015年1月7日 08:17 ]

入寮した横山はボールの感触を確かめる

 阪神の新人5選手が6日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場に隣接する合宿所「虎風荘」に入寮した。ドラフト1位・横山雄哉投手(20=新日鉄住金鹿島)は、思い入れの品などを全く持ち込まず、野球道具のみを持参。同じく野球道具一式だけで入寮した2004年の鳥谷を思わせる「裸一貫」で厳しいプロの世界に飛び込む。

 プロで戦う決意が表れていた。タクシーで合宿所に到着した横山はトランクを開けることもなく、右手でトートバッグを持ち、合宿所の入り口へと続く階段を上っていった。大きなボストンバックを肩にかけることもなければ、両親の手でダンボール箱が運びこまれることもない、異例とも言える形での入寮だった。

 「全部置いてきました。(持って来たのは)野球道具と服くらい。社会人の寮にあったものは全部あげました。特に理由はないんですけど、一からやろうという気ちです」

 新生活にあたって「思い出」にすがることはしなかった。新日鉄住金鹿島での寮生活で使用していた家具やテレビ、日用品に加えて野球道具も同僚に譲渡。さらに「(購入額は)まあまあじゃないですか」と、社会人時代に貯金して購入した国産の自家用車も寮に置いてきた。そこに名残惜しさはない。吹っ切れた表情で愛車との別れをも明かした。

 入寮では、かつてのチームメートからの寄せ書きや、プロ野球選手の著書、快眠枕など「とっておきのアイテム」を持参する選手が多い中、裸一貫で登場。唯一思い入れのある物として、昨季まで使用したグラブについても「家に置いてきました」と迷いはなかった。プロではミズノ社で新調したネイビー色のグラブを使う。

 横山の入寮姿を見て思い出されるのが04年の鳥谷だ。同じようにテレビなど一切持ち込まず、野球道具だけを持って入寮した。その後、不動のレギュラーとしてチームの中心選手に成長したことは説明するまでもない。野球に全神経を集中させる環境を自ら作り上げてサクセスロードを切り開いた。即戦力として期待される横山も“鳥谷魂”を胸に、プロへの第一歩を踏み出す。

 「今日からここにずっと住む。タイガースというすごいところに入団したんだなという気持ちになった。気が引き締まる思い」

 8日からスタートする新人合同自主トレに向けても「山形で(トレーニングを)しっかりやってきた」と万全を強調した。失うものは何もない。甘えを断った20歳の挑戦が始まる。

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