藤浪 29年勝ちなし敵地決戦任せろ!20歳6カ月虎最年少先発へ

[ 2014年10月28日 06:20 ]

藤浪の視線の先にはシリーズで好投したメッセンジャーと能見の姿が

日本シリーズ第3戦 阪神―ソフトバンク

(10月28日 ヤフオクD)
 日本シリーズは28日からヤフオクドームに舞台を移し、第3戦が行われる。第2戦でポストシーズン初戦から続いた無敗が7試合で止まった阪神は、藤浪晋太郎投手(20)が先発。20歳6カ月でのシリーズ先発は、球団では03年井川慶(現オリックス)の24歳3カ月を更新する最年少で、62年村山実の25歳10カ月を更新する最年少勝利の球団記録を狙う。

 1勝1敗の五分で迎える第3戦。日本シリーズの行方を大きく左右するマウンドに藤浪が上がる。その重圧に加え、プロ2年目で初のシリーズ、さらに敵地初戦。それでも20歳の右腕は威風堂々として「マウンドに上がれば、2年目とか関係ない」と言い切った。

 03、05年の日本シリーズではいずれも敵地で全敗し、日本一を逃した。唯一、日本一になった85年は西武と西武球場(当時)で初戦を戦い、池田親興が完封勝利。そのシリーズ以来、敵地では勝っておらず、くしくも29年前の池田と同じ2年目右腕の藤浪に託された。

 巨人とのCSファイナルSでの実績もある。藤浪は東京ドームでの初戦を任され、7回1失点でポストシーズンのセ・リーグ最年少勝利を挙げた。チームも勢いに乗り、4連勝でCS突破。頼もしい20歳右腕が、再びチームに勢いを与える時が来た。藤浪は甲子園に隣接する室内練習場でキャッチボールなどをこなして調整。岩田、能見らと談笑するなど、緊張はない様子だ。

 ヤフオクドームでは今季初登板となる。大隣との投げ合いに「ロースコアの戦いになる。できるだけゼロに近い数字で抑えたい」と意気込む。ソフトバンクとの対戦も、昨年6月以来で「安打を多少は打たれることも想定しながら、それがつながらないように」とイメージを膨らませた。

 20歳6カ月の藤浪。日本シリーズで勝てば、球団では62年村山実の25歳10カ月の最年少勝利記録を大幅に更新することになり、「楽しむという感覚はない。自分の仕事をしっかりしようと思う」と気合十分だ。2年前の12年、大阪桐蔭3年時代に甲子園で春夏連覇を果たした。プロで再び「日本一」へ挑戦する20歳の存在は頼もしい限りだ。

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