ドラ1小林 プロ初打席初安打!長嶋さん太鼓判“阿部後継に”

[ 2014年2月12日 05:30 ]

紅白戦の2回2死一塁、小林が左前打を放つ

巨人紅白戦 紅組1―1白組

(2月11日 サンマリン宮崎)
 ミスターも認めた。巨人のドラフト1位・小林誠司捕手(24)が11日、今季初の紅白戦で実戦デビューを果たした。「紅組」の「8番・捕手」で先発出場。2回2死一塁で迎えたプロ初打席で左前打を放つなど攻守に活躍した。激励に訪れた長嶋茂雄終身名誉監督(77)は、阿部慎之助捕手(34)の後継者として太鼓判を押した。この日、巨人の宮崎キャンプには、01年以降では最多となる4万2000人の大観衆が訪れた。

 プロデビュー戦でいきなり魅せた。2回2死一塁。小林は誰もが緊張するプロ初打席の初球、小山の直球を鮮やかに左前へはじき返した。

 「積極的にどんどんいきました。いろんなことを考えてもしようがないので、1球目から積極的に振れたのは良かったと思います」

 4回の第2打席も三塁・村田の好守に阻まれ三直となったが、三塁線へ痛烈な打球を放った。定評のある守備では打者の内角を強気に要求。「持ち球や優先順位などをいろいろ話しながらやりました」と4投手を巧みにリードした。2回無失点の先発・宮国は「よく声を掛けてくれて非常に投げやすかった」と感謝した。また、3回2死一塁、6回無死一塁では、けん制のサインをそれぞれ2度、3度と出し、俊足の一塁走者・松本哲を一塁にクギ付けにする視野の広さも光った。

 観戦した長嶋終身名誉監督は、阿部の後継者として期待される小林について「いいね。肩は良いし、バッティングもキャッチングも良い。配球もうまい。捕手としてのクールさを持っている。ほとんどそう(後継者に)なるんじゃないかな」とその才能にほれ込んだ。午前中の訓示では「勝つ!勝つ!勝つぞ!」と左手を突き上げて叫び、巨人監督だった94年の「伝説の10・8」中日戦での名演説「勝つ3連発」でナインを激励。当時、5歳だった小林は「勝つ3連発」について「知らなかったです」とその気迫に目を丸くした。

 「まだまだアピールできるところはある。そういう立場なので」。紅白戦後は特守と特打で汗を流すなど、正捕手候補としての自覚は十分だ。開幕1軍を目指す小林は、「ミスターのお墨付き」を自信にアピールを続けていく。

 ▼原監督 非常に実戦的なプレーヤー。守備面も含め、順応性のある選手だと思う。

 ▼長嶋茂雄終身名誉監督の「勝つ勝つ勝つ」 巨人監督時代の94年10月8日、同率首位で迎えた中日とシーズン最終戦。試合前のミーティングで「俺たちは勝つ!いいか、もう一回言うぞ。俺たちは勝つ!勝つ!」と「勝つ3連発」でナインを鼓舞した。試合は槙原、斎藤、桑田のリレーで逃げ切り6―3で勝利。また、07年2月の宮崎キャンプ、同年3月の激励会でも「勝つ勝つ勝つ」と原監督をはじめ、チームを鼓舞した。

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