悩めるT―岡田 「初めて話した」前田氏と個人面談40分

[ 2014年2月12日 07:30 ]

オリックスキャンプを視察に訪れた前田智徳氏(右)と森脇監督

 悩める若き大砲に天才が手を差し伸べた。オリックスの宮古島キャンプに、昨季限りで引退した広島球団アドバイザーの前田智徳氏(42)が来訪。森脇監督の計らいで、前田氏とT―岡田との個人面談がセッティングされた。

 監督室に2人でこもること40分。前田氏は「技術的なことではなく、体のトレーニングのこと」と明かした。95年に右アキレス腱断裂。その後も肉離れなどのけがに苦しんだ経験があり、近年けがの多いT―岡田には最適な先生でもある。森脇監督から「いいアドバイスをしてくれ」と頼まれた前田氏も、惜しむことなく体験談を披露した。

 けがに苦しみ、昨年は4本塁打。10年には33本で本塁打王を獲得したが、今季は正念場だ。「初めて話した」という前田氏に、T―岡田も熱心に質問。「治ってからも意識してトレーニングする覚悟。やりたい気持ちも我慢する大切さ。我慢した分は、試合でうっぷんを晴らすしかない」。助言を受け、地道なリハビリに耐える心の重要性を感じたようだ。

 ケガ防止のため昨季から体重を6キロも減量して臨んだキャンプだが、8日の練習で左太ももの張りを訴えて、リタイア1号となったばかり。「成功者から学ぶのは大事なこと。貴重でかけがえのない時間になったはず」と、個人面談をプロデュースした指揮官も納得顔だった。天才打者の助言をいかせるか、悩める若き大砲は結果で見せるしかない。

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2014年2月12日のニュース