神戸の炎上ツイッター別人だった 管理人書き込みもファンは「裏切り行為」

[ 2013年10月23日 06:00 ]

会見で神妙な表情の神戸

 ロッテは22日、自身の短文投稿サイト、ツイッターで東京都三鷹市内の女子高生刺殺事件の被害者に対すると思われる不適切な発言を掲載した神戸拓光外野手(28)を今月末まで自宅謹慎処分にすると発表した。神戸はQVCマリンで会見し、問題のツイートは自身が行ったものではなく、管理を委託していた友人男性(28)が独断で投稿していたと説明し謝罪。球団は今回の問題を重く受け止め、再発防止の徹底に努める考えだ。

 世間を騒がせた発言は別の人間がつぶやいたものだった。会見を開いた神戸は「本当に申し訳なく思っています」と涙ながらに頭を下げると、驚きの経緯を説明した。

 神戸は10日に自身のツイッター上で「自業自得」と書き込むなど、東京都三鷹市の女子高生刺殺事件に関するものと思わせる発言を行っていた。神戸によると、ツイッターを管理していた小学校時代からの友人男性が自身の許可なく発言したもので、騒ぎになるまでは全く知らなかったという。

 「一切知らなかった。当日に聞かされた。ただ、管理人に任せっきりにした責任は自分にある」

 当時、宮崎フェニックス・リーグに参加しており、球団スタッフからの連絡で事実を知らされた。直後、友人男性に依頼して発言を削除した上で謝罪のツイートも掲載。球団の事情聴取に対しても自らの行動として説明した。だが、これは友人男性をかばうためのうそだった。

 「球団には本当のことを言えなかった。僕の名前でやっていることだったので。でも管理人に本当のことを話せと言われて、球団に報告した。最初から本当のことを言っておけばよかった」

 謝罪会見にはゴースト発言を行ったとされる友人男性も出席した。そもそもツイッターは、9月24日に神戸の許可をとらずに無断で立ち上げたと説明。ブログの管理人も務めていたというが「どんな形でもいいのでロッテの神戸という選手を知ってもらいたかった」と釈明した。

 この日、球団が公式サイト上で「調査結果および処分について」という報告文を中村家国社長と神戸の名前で掲載したところ、あっという間に2000件近くの書き込みが殺到した。内容は「ファンに対する裏切り行為」「理解できない」といった批判的なものが大半。今回の不祥事を重く見た中村社長は「自分で管理してなかったという責任は免れない」と断罪した。

 神戸は11月1日から千葉県鴨川市でスタートする秋季キャンプから活動を再開する。「一から考え直したい。本業の野球で貢献できれば」。すでにブログとツイッターは閉鎖したが、失った信用を取り戻すには、かなりの時間を要することになる。

 ◆神戸 拓光(こうべ・たくみ)1985年(昭60)2月23日、茨城県生まれの28歳。土浦日大では甲子園出場なし。流通経済大に進み、1年時に大学選手権で最優秀新人賞を獲得。4年秋には東京新大学リーグの本塁打王に輝くなど、大学通算14本塁打。06年大学・社会人ドラフト3巡目でロッテ入団。1メートル91、98キロ。右投げ左打ち。

続きを表示

2013年10月23日のニュース