巨くん“あっさり”松沼弟超え!リーグ通算16完封!

[ 2011年9月28日 06:00 ]

<駒大・亜大>通算16度目の完封勝利でリーグ新記録を達成した亜大・東浜はガッツポーズ

東都大学野球秋季リーグ戦第4週第1日 亜大5―0駒大

(9月27日 神宮)
 1回戦2試合が行われ、亜大の東浜巨(なお)投手(3年)は駒大を6安打完封して通算25勝目。東洋大・松沼雅之(元西武)と並んでいた15完封のリーグ記録を抜いて新記録となる通算16完封を達成した。また、今秋ドラフト目玉左腕の東洋大・藤岡貴裕投手(4年)は、日大を相手に3安打2失点完投で今季3勝目を挙げた。

 最後の打者は135キロのツーシームで空振り三振。東浜は右拳を小さく握りしめた。控えめな喜びの表現だった3年生エースは「完封=勝利への執念です」とゼロへのこだわりを口にしながら「まだ通過点。うれしいけど、自分の成績で浮かれるのはチームにはマイナス」と自覚も見せた。

 4回1死二、三塁。この試合唯一のピンチも冷静だった。5点リードで内野は前進守備を敷いていなかったが、丁寧に低めを突き戸柱を144キロ直球で空振り三振。外野への飛球すら許さない。2死満塁から柴田を一ゴロに打ち取ると、あとは危なげなく乗り切った。

 今夏日米大学野球で東洋大・藤岡からピンチでの力の出し方を学んだ。抜群の制球力に加えて、走者を背負ってからギアを入れ替える投球術も手に入れた東浜の成長はとどまるところを知らない。

 1年春に3試合連続完封で衝撃デビュー。リーグ戦通算45試合で現役最多の25勝。うち16完封と驚異のペースの右腕は「誰にも破られないような記録をつくれれば」と話した。東浜が完封を積み重ねるほど、06年秋以来10季ぶりの優勝も近づいてくる。

 ▼松沼雅之氏(東洋大OB、スタンドで観戦)これだけあっさり完封されれば悔しさも出てこない。素直におめでとうと言いたい。一生懸命練習に取り組むと聞くし、そのご褒美だね。

 ≪六大学は江川が最多17≫大学野球のリーグ通算完封記録は東京六大学が江川卓(法大74~77年)の17が最多。首都大学では西谷美次(日体大72~75年)、益山性旭(帝京大73~76年)、菅野智之(東海大08~11年)の3人が13で並んでいるが、今秋次第では菅野が単独首位に立つ。関西学生は山口高志(関大=69~72年)の19がリーグ記録だ。

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