イチロー 球宴落選も“感謝”の2安打

[ 2011年7月5日 06:00 ]

<マリナーズ・パドレス>オールスター戦の連続出場が途切れたイチロー

インターリーグ マリナーズ3―1パドレス

(7月3日 シアトル)
 マリナーズのイチロー外野手(37)のオールスター戦連続出場が10年で途切れた。大リーグは3日(日本時間4日)、12日(同13日)にアリゾナ州フェニックスで行われる第82回オールスター戦の出場選手を発表したが、イチローの名前はなく、最終選手を選ぶインターネット投票の候補者選手からも外れた。イチローはパドレス戦で2安打1盗塁して、投票してくれたファンへの感謝を口にした。日本選手不在の球宴は00年以来となる。

 試合前、マ軍から選出されたエース右腕ヘルナンデスと守護神リーグの会見が行われていた。クラブハウスのモニターに喜びの声が流れる。イチローはその模様に目線を配りながらも、黙々と、バットを持って素振りを繰り返した。

 「今年もたくさん投票していただいたので、そのことにお礼を言いたいですね。毎年変わらないですけど」

 10年連続で選ばれてきた舞台をイチローは「オールスターはいつも特別」と話してきた。そこに名前はなかった。報道陣から継続の難しさを問われると「そう言われると(10年)継続してきたわけだから」と言った。10年間、トップで居続けてきた偉業は消えることはない。悔しさと同時にある種の達成感はあるだろう。だが「僕から(それ以上の話を)ほじくり出す必要はないんじゃないですか」と心情を言葉にすることはなかった。

 打率は3割にも及ばない・272で、安打数も過去最低だ。日本から海を渡った選手が、決して人気球団とはいえないマリナーズで、全国区の評価を得たのはバットで叩き出す「数字」の迫力があったからだ。選手間投票でも上位の常連で、今球宴のCMでも主役級の扱いを受けてきた。だが、5、6月というファン投票期間に不振。数字で納得させられなかった。名前だけでは上がれないのが、層の厚い本場のオールスターという舞台。だから「特別」なのだ。

 この日のパ軍戦では、初回に先発右腕レートスの速球を左前へ運んだ。11打席ぶりの安打後は二盗も決め、後続の安打で先制の生還。同点の3回にも遊撃内野安打の後、4番スモークの犠飛で勝ち越しのホームも踏んだ。いつも通り淡々と活躍した。試合後は、メジャー初先発初勝利のバーベンを祝うビールかけにも参加。首位まで2・5ゲーム差としたチームの中でイチローの役割は変わらない。

 故障などで代替出場とならない限り、球宴期間中、初めて休養をとることになる。

 「(過ごし方は)これから考えることでしょ。まだ、ゲームはやっているんだから」

 11年連続200安打へ現在181本ペース。ファンも含め、継続の難しさを知った今回の落選。だが、あるべきものがなくなった、ここからの戦いこそ、イチローの新たな挑戦でもある。

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