猛ブレーキ!古田も捕れなかった岸カーブ

[ 2009年2月12日 06:00 ]

岸孝之(右)のボールを受けた後、言葉をかわす古田敦也氏

 かつての名捕手も仰天だ。前ヤクルト監督の古田敦也氏(43)が11日、宮崎・南郷の西武キャンプを訪問。ブルペンでWBC日本代表候補の岸孝之投手(24)のボールを受けた。88年ソウル五輪で銀メダルを獲得するなど“ジャパンの要”としても活躍した同氏は、岸の落差の大きいカーブを絶賛。WBCでの活躍にも太鼓判を押し、さらに“臨時コーチ”として技術面のアドバイスも送った。

 その言葉にはズシリと重みがあった。数々の名投手とバッテリーを組んできた古田氏は、岸の切れのあるカーブに目を丸くした。
 「今までいろんな投手のカーブを受けたけど岸が一番いい。桑田や佐々岡のように大きく曲がるカーブを投げる投手はいたけど、岸のはプロの表現で言うなら“ポン”と抜けて“グッ”と曲がる感じ。紛れもなく一級品だね。WBCでも通用する」
 渡辺監督と同じ昭和40年生まれで、98年にはヤクルトでバッテリーを組んだ縁から実現した1日限りの“臨時コーチ”。古田氏はスーツ姿から持参したジャージーに着替えると、ブルペンではヤクルト時代に使用していたプロテクターを装着。「引退してから硬式球を受けるのは初めてだな」。しかしブルペンで岸と相対すると、現役時代を思わせる勝負師の顔つきにすぐさま戻った。直球の時は心地よいミット音を響かせたが、カーブになると一転。昨季の日本シリーズで巨人打線をキリキリ舞いさせたMVP腕の“魔球”に苦戦。後逸する場面も何度かあり、「ノーバウンドでくると思ったらショートバウンドした。凄いブレーキがある」と脱帽した。ヤクルトでは通算1959試合にマスクをかぶり、88年ソウル五輪では銀メダルを獲得。幾度も修羅場をくぐってきた名捕手も舌を巻く変化で、投球後には下がり気味だった右ひじの位置をアドバイスするなど、自らの知識も惜しみなく伝授した。
 これには岸も「うれしいのひと言。緊張して真っすぐとカーブしか投げられませんでしたけど、気持ち良かった。子供の頃からテレビで見ていた人にボールを受けてもらえて光栄です」と目を輝かせた。渡辺監督は「いい刺激になったんじゃない?」と満足げ。“ID野球”を注入された若き右腕が自信を持って世界に挑む。

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