沢村賞・由伸は選考基準7項目中4項目クリア WBCで世界一奪還に貢献したことも評価

[ 2023年10月31日 05:40 ]

<沢村賞選考委員会>選考を終え会見する(左から)平松政次委員、堀内恒夫委員長、山田久志委員、工藤公康委員(撮影・沢田 明徳)
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 【沢村賞選考過程】選考委員会では山本とDeNA・東の「ダブル受賞」を推す声も上がった。堀内恒夫委員長は「2人で甲乙つけ難いところまでいきましたが“何とか1人に絞ってほしい”と私の希望を聞いてもらった。ベストワンは誰だとなると山本君に決定した」と説明した。

 山本は選考基準7項目のうち4項目をクリア。東は16勝で山本に並んで、勝率は.842で上回ったものの、奪三振数が133と基準の150に及ばず3項目のクリアだった。さらに山田久志委員は「WBCで頑張った投手が堂々と受賞してほしいという願望があった」と3月のWBCで世界一奪還に貢献したことも評価。3年連続の受賞を堀内委員長は「凄いこと」と絶賛しながらも「他の投手がもう少し頑張ってほしい」と熱望した。

 選考からは漏れたがDeNA・バウアーを称賛する声が相次いだ。サイ・ヤング賞腕の「中4日主義」に対し「目からうろこが落ちるとはこのこと。いい見本。見習ってほしい」と堀内委員長。登板数が少ない最近の傾向に疑問を呈した。(神田 佑)

 ○…選考委員を務めてきた村田兆治さんが昨年11月に自宅火災のため72歳で死去、北別府学さんが成人T細胞白血病(ATL)などの闘病の末に6月に65歳で亡くなった。堀内委員長は「非常に残念」と沈痛な面持ち。今年は13、14年にも選考委員を務めた工藤公康氏が復帰。通算224勝左腕は沢村賞受賞歴がなく、堀内委員長は「悔しさを(選考に)ぶつけてください」と語った。

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