慶大Vに「めっちゃ震えた」1年生 花巻東出身の小原大和が追いかける「兄の背中」

[ 2023年10月31日 23:23 ]

東京六大学野球 秋季フレッシュトーナメント ブロックB   慶大7―0法大 ( 2023年10月31日    神宮 )

慶大の小原大和内野手(1年=花巻東)(撮影・柳内 遼平)
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 東京六大学野球の秋季フレッシュトーナメントが開幕し、リーグ戦の出場を目指す1、2年生の選手が出場した。

 今秋リーグ戦を制した慶大の小原大和内野手(1年=花巻東)は「1番・DH」で出場し、2打数1安打で3出塁。1番打者として求められる役割を果たし「求められているのは出塁。良い形で後ろに回そうと考えた結果、3出塁できたと思います」と振り返った。

 前日の30日に行われた早慶戦3回戦では慶大が5―3で早大を下し、4季ぶり40度目の優勝を決めた。1年生の小原は三塁側内野席で「若き血」を歌い、声援を送った。先輩たちの勇姿には「本当にめっちゃ震えました」と心が動いた。早慶戦では両校の大応援団が内野席を埋め尽くしたが、この日のフレッシュトーナメントでの観客は関係者を中心とした数百人程度。それでも「昨日の試合が刺激になった。フレッシュリーグも優勝したい」と燃えていた。

 岩手の名門である花巻東では1年秋にベンチ入りし、主に二塁手として活躍。高校通算10本塁打とパンチ力のある打撃が光った。昨年の選抜では1回戦の市和歌山戦で代打出場し甲子園デビューも果たした。同学年の主力選手だった田代旭捕手、宮沢圭汰遊撃手は同じ関東の筑波大に進学。2人とも首都大学リーグ戦では既にスタメンとして出場を重ねている。「僕もそろそろ神宮の舞台で活躍しないといけない」と仲間の活躍がモチベーション。この日のスタメンは10人中6人が慶応高出身。東北出身でベンチ入りした唯一の選手でもある。「ここでは1人1人がレベルの高いことを求めている。負けていられない。個人がレベルアップしてチームとして強くなり日本一を目指す。僕の持ち味は打撃と出塁能力。自分の売りを出していきたい」と力強く言う。


 2人の兄の背中を追う。花巻東出身の長男・大樹さん、盛岡三出身の次男・和樹さんに続き、慶大に進学した。1年秋からリーグ戦デビューを果たした兄たちからは「甘くないぞ」と言葉をかけられた。「2年春のリーグ戦に出場できるように。チームにどうやったら人間的にも必要とされるか考えています」。高校時代より大人になった顔で決意を言葉にした。(柳内 遼平)

 ◇小原大和(おばら・やまと)2005年(平17)3月1日生まれ、岩手県滝沢市出身の18歳。小2から上田バンビーズで野球を始める。滝沢二中では盛岡北シニアに所属。花巻東では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒4。遠投100メートル。憧れの選手はソフトバンク・柳町。1メートル74、76キロ。右投げ左打ち。

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