【筑後鷹】来季3年目の大成だ!! 木村大「僕の印象はあまり良くない。払拭できるように」

[ 2023年10月31日 06:00 ]

ソフトバンク・木村大成
Photo By スポニチ

 毎週、ソフトバンクのファーム情報をお届けする筑後鷹。第52回は2年目左腕の木村大成投手(20)だ。8月下旬に左ひじを痛めてリハビリ組に入ったが、すでにキャッチボールを再開。11月の秋季キャンプ合流を見据える。今季は先発に挑戦しており、3軍、4軍の非公式戦で5勝負けなし、防御率1・04と好調。逆襲に向け燃えている。

 木村大が復帰ロードを確実に歩んでいる。8月下旬に左ひじを痛めて戦線を離脱したが、今月19日からキャッチボールを再開。25日の練習では、1球ずつ感触を確かめるように投げている姿が印象的だった。「結構、順調にきている感じです」と表情は明るい。来月2日から宮崎県と筑後のファーム施設で行われる球団初の「分離キャンプ」では、最終クールでの本隊合流を目指している。

 北海出身で最速150キロの直球とスライダーが持ち味の左腕。今季は先発に挑戦して3軍、4軍の非公式戦では22試合に登板して5勝負けなし。防御率は1・04と上々の成績を残した。直球の平均球速は先発に転向したことで下がったが、「140キロ前半で投げた方が、コントロールがつきやすいし、バッターが詰まったりする」という新たな発見もあった。

 数字面も良化している。昨年は23回2/3を投げて24奪三振、11四死球。今季は69回を投げ69奪三振、16四死球(ともに非公式戦)だった。「投げている感じもだんだん、パフォーマンス自体は上がっていたので。ケガをしたのは悔しかったですけど、技術的には成長している」と手応えをつかんでいる

 一方、昨年は2軍で6試合に登板したが、今季の登板はなく、来季から1軍を指揮する小久保監督にアピールできなかった。5月には育成の加藤洸とともに未成年ながらの飲酒が発覚。球団からの出場停止処分などはなく適切な指導が行われるなど、野球以外の面で話題になってしまった。そのため木村大は「たぶん、僕の印象はあんまり良くないと思うので。そこを払拭できるように。元気を出して、野球以外のところでもしっかりアピールしていきたい」と目をギラつかせている。

 ニックネームは歌手のあいみょんの大ファンなことから“たいみょん”。練習前には楽曲を聴いて気持ちを高める。特に登場曲の「今夜このまま」はお気に入りだ。「ドームで自分が登場しているのをイメージしながら、頑張りたいと思います」と誓った。ファンを沸かせるため。そして名前通り「大成」するため。このままでは終われない。 (杉浦 友樹)

 ○…木村大の母校・北海は今夏、2年ぶりに夏の甲子園に出場し2勝を挙げると、鹿児島国体では準決勝で仙台育英に敗れはしたものの、全国の舞台で実力を発揮した。「僕とかぶっている最後の代なので結構、思い入れもあります。励みになるし、負けてられないと思います」と刺激を受けた。高校時代は冬場はグラウンドが雪のため使用できず、学校の体育館で下半身を鍛えあげた。「これからのシーズンですね。大変だろうなと思います」と当時を思い返し、苦笑いを浮かべた。

 ◇木村 大成(きむら・たいせい)2003年(平15)9月12日生まれ、北海道出身の20歳。北海では3年春、夏に甲子園に出場したが、ともに初戦敗退。昨年は2軍では6試合に登板し、防御率は6.43。背番号58。1メートル80、81キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年10月31日のニュース