レイズのエース・マクラナハンがシーズン絶望 ア・リーグのペナントレースに大きく影響

[ 2023年8月9日 13:17 ]

レイズのマクラナハン(AP)
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 前腕の張りを訴えていたレイズのエース、シェーン・マクラナハン投手(26)が今季絶望となった。

 ケビン・キャッシュ監督が8日(日本時間9日)、「今季再びマウンドに上がることはほぼない」と発表した。2日のヤンキース戦の4回に強い張りを感じたと言い、その回で降板。翌日タンパでチームドクターの診断を受け、負傷者リスト入り。7日、エンゼルス・大谷のトミージョン手術(肘側副靱帯再建術)を担当した専門医ニール・エルアトラッシュにも診断を仰いだ。

 トミー・ジョン手術となる恐れもある。「手術も選択肢だが、あまり先のことは言いたくはない。しばらくは休むことになる」と監督は説明している。マクラナハンは前半は17試合に登板し11勝1敗、防御率2・53、96イニングで101個の三振を奪うなど活躍、サイ・ヤング賞のトップ候補だった。

 しかし7月1日に腰の張りを訴え負傷者リスト入り。17日に復帰したが、復帰後4試合は19イニングで15失点だった。マクラナハンは7年前のサウスフロリダ大時代にトミー・ジョン手術を受けている。スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のイノ・サリス記者はレイズには97マイル以上の速球を投げ、スピン量も2700回転以上、ブレーキングボールでも88マイル以上と、空振りを取る素晴らしい球を投げる投手が少なくないが、そういう投手はケガのリスクもあると指摘。実際投手の負傷者リスト入りの日数でもレイズは30球団で一番多い。

 他の投手も左腕ジェフリー・スプリングスは今季3試合に投げただけでトミー・ジョン手術。ドルー・ラスムセンは8試合に投げて肘の手術。去年9月もシェーン・バズが受けた。

 レイズはリスクを承知でこういったタイプの投手を獲得しており、開幕直後に13連勝するなど序盤は無敵の快進撃だったが、先発投手が離脱するたびにスローダウン、今ではオリオールズに抜かれア・リーグ東地区で2位になっている。

 残っている先発投手は7月にア・リーグ最優秀投手に選ばれた長身右腕タイラー・グラスノー、12勝6敗のザック・エフリン、トレードデッドラインでガーディアンズから獲得した右腕アーロン・シバーレ、リリーバーから先発になったザック・リテルの4人。スケジュールを見ながら、しばらくは4人のローテーションで回すという。

 ア・リーグでは、オリオールズ、レイズ、レンジャーズ、アストロズ、ブルージェイズらがポストシーズンの第1シードを争う立場にいる。マクラナハンの離脱は、ペナントレースに大きな影響を与えそうだ。

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