村上、5年連続20発 ヤクルト5人目偉業も「もっともっと打てるように」昨季は8月11日に40号

[ 2023年8月9日 05:20 ]

セ・リーグ   ヤクルト5-4広島 ( 2023年8月8日    神宮 )

<ヤ・広>3回、村上がソロ本塁打を放つ(撮影・篠原岳夫)
Photo By スポニチ

 ヤクルト・村上にとって、節目の数字は通過点ですらない。球団5人目の5年連続20号。主砲は「もっともっと打つところを目指しているので。もっともっと打てるように頑張る」と言った。そう、村神様がこんな数字で満足するはずがない。

 8月初アーチ。一時勝ち越しとなる20号ソロは3回だ。九里のスライダーを豪快に右翼へ。7試合ぶりの一発に「いいホームランが打てた」。大好きなはずの夏。昨年8月は史上初の5打席連続アーチをマークするなど月間12発で月間MVPに輝いた。

 今年はこの試合まで6試合で20打数4安打の打率.200、0本塁打。史上最年少の3冠王だった昨年は8月11日の広島戦で両リーグ最速の40号を打った。いまだその半分。もっと、もっと――。村上のバットは飢えている。

 「師匠」の背中は遠いが、最後まで諦めない。今年3月のWBCでの侍ジャパンのチームメートで、村上が「尊敬の気持ちを込めて」師匠と呼ぶ巨人・岡本和。6戦9発の大爆発で、31本塁打の相手に11本差をつけられた。それでもタイトルを狙うか問われると「そうですね」と言い切り「僕も負けずに頑張りたい」と力を込めた。56打点もトップの岡本和とは16打点差だが、諦める気は毛頭ない。

 岡本和、そして同じく侍ジャパンの同僚で現在40本塁打のエンゼルス・大谷にも刺激をもらう。午前中の試合の中継は「見ています。印象?凄いでしょ」。負けられない相手は、たくさんいる。「まだまだこれからなんで。もっともっと打てるように」。残り45試合。もっと、もっと。村上は貪欲に、力の限りバットを振り続ける。(鈴木 勝巳)

 ≪ペタ超え左打者最多≫村上(ヤ)が19年から5年連続20本塁打。ヤクルトで5年以上連続20本塁打は88~93年池山隆寛(6年)、90~94年広沢克実(5年)、01~07年ラミレス(7年)、14~19年山田(6年)に次いで5人目。

 左打者では74~77年ロジャー、99~02年ペタジーニの4年連続を抜き最多となった。なお、連続シーズン20本塁打以上のプロ野球記録は王貞治(巨)の19年。

 ▼ヤクルト・山田(7回1死二塁で決勝の左翼線二塁打。下半身のコンディション不良から復帰して初のV打)この8月が勝負。優勝を目指して一戦一戦、勝利を積み重ねたい。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年8月9日のニュース