阪神・岡田監督 「アウトと思った」8回クロスプレーで判定はセーフ…悪夢の同点も自信満々リクエスト成功

[ 2023年8月9日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神7―6巨人 ( 2023年8月8日    東京D )

<巨・神>8回、岡本和の適時二塁打で秋広の本塁セーフの判定を巡り阪神がリクエスト。リプレー検証後、判定覆りアウトとなり拍手する岡田監督ら(撮影・会津 智海)
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 激闘を終えた試合後、阪神・岡田監督は少し興奮気味に「一回も追い越されなかったのが、大きかったですね」とうなずいた。

 勝負を分けたプレーは8回に生まれた。森下の2ランで3点リードに広げながらも、その直後に1点を失って2点差に迫られ、なおも無死一、二塁。4番手・馬場のカットボールを捉えた岡本和の打球は左中間を破った。二塁走者に続いて一塁走者の秋広までが本塁に突入し、クロスプレーの末に判定はセーフ…。一時的に悪夢の同点となったが、ここで阪神ベンチはリクエストを要求した。

 「こっちから見てもアウトと思ったけどな。(梅野が)前でタッチしとったからな」

 打球を処理した近本から木浪→梅野と全く無駄のない動きでつながれた中継プレーが、秋広の足を一瞬だけ上回っていた。判定は覆ってアウト。勝負どころで同点を阻止した価値あるプレーに指揮官も「ずっとシートノックというか、連係とかね。ずっと言っていたことが一番いい時に生きた」と目を細めた。

 就任直後の昨秋キャンプから指揮官は「当たり前のことを当たり前にやるだけ」と選手たちに基本の徹底を浸透させてきた。中継プレーもその一つ。捕手の梅野へのこれ以上ない送球でアウトをもぎ取った木浪は「自分の中でベストな送球。セーフだったら、仕方ない」と胸を張った。

 「だから一番大事なところで(やってきた中継プレーが)出たよなぁ。やっぱりなぁ」。地道な積み重ねが生きた1勝を、岡田監督はかみしめた。(遠藤 礼)

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