【甲子園】大垣日大・阪口監督　春夏通算40勝　活躍の孫・高橋が入学の際、約束してくれていたこと

第105回全国高校野球選手権記念大会第3日　1回戦   大垣日大7―2近江 （ 2023年8月8日    甲子園 ）

＜近江・大垣日大＞初戦を突破し、孫の高橋（左）と整列する大垣日大・阪口監督（撮影・北條　貴史）
Photo By スポニチ

　今春選抜で最高齢出場を更新した79歳の大垣日大・阪口慶三監督が木内幸男監督（取手二、常総学院）に並ぶ歴代7位の春夏通算40勝目を達成した。「幸せと言うしかない」。節目の1勝は強化してきたバッテリーが運んでくれた。

　先発した山田渓太が5回2/32失点の力投。5番打者としても3安打3打点2盗塁で「自分たちが節目の勝利を達成できたことを誇りに思う」と胸を張った。長女の三男にあたる4番・捕手の高橋慎は1―0の3回1死一塁から右前打を放ち、一挙3得点につなげた。

　沖縄尚学に1点差で初戦敗退した今春選抜後に高橋を一塁手から捕手に転向させた。山田は「慎が捕手なんて1ミリも考えなかった。これが阪口マジックか…」と驚いた。実際にバッテリーを組んでみると、サインに首を振る必要がないほど相性抜群。弱点だった捕手の穴が埋まった。

　阪口監督は高橋が中学3年の頃に「じいちゃんと一緒に甲子園に行きたい」と伝えられ、入学の際も「じいちゃんを夏の甲子園に連れて行く」と約束してくれた。一緒に挑む計3度目の甲子園。「安打も打って、やはり孫は、かわいいな…と思ったら孫が私を無視しとる。けしからん」と冗舌だった。通算35度目の聖地。孫と過ごす最後の夏は格別だ。（河合　洋介）