巨人グリフィン “桑田の悪夢”よぎるダイブで東京ドーム騒然 痛みこらえて続投も白星ならず

[ 2023年6月3日 16:24 ]

交流戦   巨人―日本ハム ( 2023年6月3日    東京D )

<巨・日>7回、スクイズしたハンソンの小フライに飛びつくもあと一歩届かずのグリフィン(撮影・光山 貴大)
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 巨人の新助っ人左腕、フォスター・グリフィン投手(27=前ブルージェイズ)が日本ハム戦(東京D)で交流戦初登板初先発。7回4安打1失点と好投するもまたも打線の援護に恵まれず、交流戦初勝利となる今季5勝目を手にすることはできなかった。

 ベンチをヒヤリとさせたのは1―1で迎えた7回だった。先頭・万波に中前打され、マルティネスの三ゴロを門脇がプロ初失策となる二塁悪送球として無死一、二塁のピンチ。アルカンタラの犠打で1死二、三塁となった。

 ここで前夜に3番手右腕・平内が本塁打されているハンソンが代打に登場。日本ハムベンチは1ボールからの2球目でスクイズを敢行した。一塁方向へ上がった飛球に、マウンドのグリフィンが猛然とダッシュ。ライン際でダイブしたが、捕球はできず、ファウルとなった。

 このプレーでグリフィンは胸からグラウンドに落ちる形となり転倒すると、うずくまって顔をゆがめ、起き上がることができず。ベンチからコーチ、トレーナー、通訳が慌てて駆け付け、一塁手の岡本和らも心配そうに見つめた。

 しばらく動けなかったグリフィンだったが、その後自ら立ち上がるとベンチにも戻らず、マウンドへ。巨人ファンだけではなく日本ハムファンからも拍手が送られるなか、投球練習をしてから試合再開となった。そして、ハンソンをこの日最速の152キロ速球で遊ゴロに打ち取ると、上川畑は一直に打ち取り、得点は許さなかった。

 “桑田の悪夢”も脳裏をかすめるグリフィンの執念プレーに触発された野手はその裏、1死から吉川が右前打で出塁。門脇は三塁線上にピタリと止まる絶妙なセーフティーバントで内野安打として一、二塁とチャンスを広げた。

 グリフィンの代打に出た梶谷の右飛で二、三塁。だが、丸が一ゴロに倒れて勝ち越し機を逃し、グリフィンに勝利投手の権利を届けることはできなかった。

 前回登板した5月27日の阪神戦(甲子園)では相手先発左腕・大竹との投手戦となり、0―0で迎えた7回、先に失点して7回途中3安打3失点(自責2)で来日2敗目(4勝)を喫していた。

 グリフィンの投球内容は7回で打者26人に対して106球を投げ、4安打1失点。6三振を奪い、与えた四球は1つ、直球の最速は7回に出た152キロだった。

 ▼グリフィン 相手の伊藤投手もいい投球をしていたので、いい緊張感のなかで集中して投球できました。味方のいい守りにも助けられ、勢いに乗せてくれました。加藤選手に打たれた1球が悔やまれます。

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