日本ハム・加藤豪 豪快3号で“イチ魂”デビュー6戦連続安打「同じ球場でプレーできて幸せ」

[ 2023年6月3日 06:00 ]

交流戦   日本ハム8-2巨人 ( 2023年6月2日    東京D )

日本ハム・加藤豪将
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 日本ハムのドラフト3位・加藤豪将内野手(28)が2日、巨人戦に「3番・一塁」で出場し、7回に右翼席に3号ソロ。ドラフト制以降では歴代2位タイのデビューから6試合連続安打とし、ともに今季最多の14安打8得点の勝利に貢献した。憧れのイチロー氏が19年に引退試合を行った東京ドームで躍動。9回は同1位の矢沢宏太投手(22)が左翼から投手に回って1回無失点に抑え、交流戦3勝1敗で中日と並び首位をキープした。

 19年3月21日。日米通算4367安打を記録し、加藤豪が「雲の上の存在」と憧れた偉大な選手が、この東京ドームで現役を引退した。現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏だ。同じ球場でプレーし、チームの勝利に貢献。声を弾ませた。

 「(イチロー氏が)引退試合をやった同じ球場でヒストリーがある東京ドームでプレーできて幸せですね」

 3打席無安打で迎えた7回。2ボール2ストライクから平内が投じた6球目、内角低めの151キロ直球に鋭く反応した。コンパクトで無駄のないスイング軌道で放たれた強烈な打球はリードを4点に広げる貴重な3号ソロとなって右翼席へ。「完璧な当たり?」との問いに「もう、はい。分かんないです」と興奮気味に振り返った。

 イチロー氏の影響で野球人生が一変した。6歳だった01年、米サンディエゴでのパドレス―マリナーズ戦を観戦。メジャー1年目から大活躍する天才打者に魅了され、右打ちから左打ちに変えた。ヤンキース傘下でプレーしていた13年に初対面。その後は神戸で自主トレをともにするなど交流は続き、引退試合も米国でテレビ観戦した。「いろいろなところでお世話になっている」と感謝する。

 「逆輸入ルーキー」で注目されながら故障で開幕は2軍。それでもドラフト制以降では敵将でもある81年の巨人・原や16年のオリックス・吉田に並ぶ歴代2位のデビューから6試合連続安打とした。最長の18年・清宮の7試合連続に王手で「清宮は大好きなので勝ちたい」と後輩超えを狙う。イチローイズムを受け継ぐ男であれば簡単に乗り越えそうだ。(田中 健人)

 ▽イチロー氏の東京ドームでの引退試合 マリナーズ時代の19年3月20日、アスレチックスとの開幕戦が開催され、翌21日の第2戦に「9番・右翼」で先発出場。4打数無安打で8回に右翼の守備に就いた後、監督から交代を告げられベンチへ退いた。ファンからの大歓声に帽子を取って応え、試合後に引退を正式発表。85分に及んだ引退会見では「今日の球場での出来事、あんなものを見せられたら、後悔などあろうはずがありません」などと語った。

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