朗希撃ちは「初球がチャンス」“虎”視眈々の佐藤輝、あるぞ2年前の再現アーチ!データも後押し

[ 2023年6月3日 05:15 ]

<神・ロ 雨天中止> 笑顔で打撃練習を行う佐藤輝(撮影・大森 寛明)
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 阪神は2日のロッテ戦(甲子園)が降雨中止となり、きょう3日から9連戦を戦うことになった。目下、8本塁打、30打点とチーム2冠の佐藤輝明内野手(24)は、4日先発が濃厚な佐々木朗との対戦に向け、「しっかり積極的にいく」と闘志満々。新人だった21年には甲子園でのエキシビションマッチで本塁打を浴びせた実績もあり、初球攻撃の意識を胸に、公式戦3度目の対決となる最速165キロ右腕からのチーム初アーチを狙う。

 午前中から続いた豪雨の影響で、午後1時30分に今季6度目の中止が決定。甲子園球場室内練習場で汗を流した佐藤輝は、4日に対決が見込まれる佐々木朗の話題を振られると“先制攻撃”をポイントに挙げた。

 「いいピッチャーなんで。しっかり、積極的にいくしかないんじゃないですか」

 過去2試合の公式戦対戦成績は通算5打数1安打。21年に甲子園でのエキシビションマッチで左翼ポール際へ本塁打も、翌22年の交流戦(ZOZOマリン)では3打数無安打、2三振を喫し「もう(前年と)全然違う投手でした」と脱帽した。あれから1年。日本選手最速タイの165キロに達し、WBC優勝も経験するなど、さらにすごみを増し続ける剛腕対策として積極攻勢を掲げたのには、明確な理由がある。

 「初球がチャンスなんで、そこはいかないと。そんなん見て、見て…とやっていたら、あっという間に三振すると思うので。しっかり振っていきたい」

 データがある。佐々木朗は今季の初球被打率・545(11打数6安打)と初球が攻略の最大のチャンス。加えて佐藤輝は初球打率こそ・227(22打数5安打)ながら、0ストライクから全8本塁打の半分4本を叩きだしており、ファーストストライクの狙い撃ちが好結果につながる。彼我の数字を掛け合わせると先手必勝の姿勢が理にかなう。やはり本塁打、打点でチーム2冠の和製大砲がチーム公式戦初の“朗希撃ち”弾を放つ1番手だ。

 直近5試合は19打数1安打と低空飛行も、「別に(状態は)悪くない。しっかりもう一回、自分の基本を見直して練習しました」と前を向く。「本当は試合したかったですけどね…火曜日(6日)がしんどいです。(仙台への)移動(試合)が…」。苦笑いしながら本音も漏らした背番号8。そのバットで、交流戦負け越し発進の猛虎を上昇気流へいざなうアーチをかける。 (阪井 日向)

▽阪神・佐藤輝VSロッテ・佐々木朗VTR
 ☆第1R 2021年5月27日の交流戦(甲子園)。2回無死一、三塁の初対戦は、佐藤輝が佐々木朗の152キロ直球を左前適時打。3回2死一塁の第2打席は151キロ直球を中飛。試合は阪神が敗れ、佐々木朗にプロ初勝利を献上した。
 ☆第2R 21年7月27日のエキシビションマッチ(甲子園)。初回1死一塁の第1打席で、初球の155キロ直球を左翼ポール際へ2ラン。3回2死の第2打席は3球三振。
 ☆第3R 22年5月27日の交流戦(ZOZOマリン)。佐々木朗には3打数無安打2三振と完璧に封じられたが、0―0の9回1死、益田から決勝ソロ本塁打を放ってチームを勝利に導く。

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