ヤクルト・村上、ついに3冠!2発含む3安打で打率トップ.329 令和初の偉業「狙いたい」キッパリ

[ 2022年8月21日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト7―2中日 ( 2022年8月20日    バンテリンD )

<中・ヤ>7回、2ランを放つ村上(撮影・椎名 航)
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 リーグ連覇を狙うヤクルトの村上宗隆内野手(22)が20日、中日戦で2発を含む3安打3打点で勝利に貢献。DeNA・佐野恵太外野手(27)らとリーグトップを争う打率も一気に・329まで上げ、今季初めて打撃3部門でトップに立った。3回は中越えに43号ソロを放ち、7回は44号2ラン。球団の日本人では04年の岩村明憲の最多記録である44本塁打に並んだ。

 どっしりとした構え。分厚い胸板も、かつて球団史を彩った和製大砲と重なる。村上が同じ左打ちの三塁手である岩村明憲に肩を並べる44号。それも通過点。敵地でのヒーローインタビューでさらなる高みを目標とした。

 「そこに並べたのは凄く光栄だけど、ヤクルトには60本打った外国人選手がいる。まだまだ僕も上を目指して頑張りたいです」

 109試合目にして04年の岩村に並ぶ球団日本人最多本塁打に到達。シーズン57発ペースの若き主砲は2年間同僚だったバレンティンが持つ日本記録60本塁打も視界に捉える。

 節目の一発が飛び出したのは4―1の7回2死二塁。小笠原の内角140キロ直球を完璧に捉えた。広いバンテリンドームの中段まで運ぶダメ押しの2ラン。2―0の3回には3試合ぶりとなる43号ソロをバックスクリーンに運んでおり、今季10度目のマルチ本塁打とした。史上最年少での到達が確実な通算150号まであと2。快音を響かせるごとに球団史を塗り替えている。

 入団直後の18年1月。新人研修会で岩村氏の講義を受けた。ともに高校時代の捕手からプロ入り後に三塁手に転向。「失敗から学ぶことがある」と1イニングに3失策した経験談も胸に響いた。岩村氏のモットーは「何苦楚(なにくそ)魂」で打撃だけでなく、守備でも努力を重ねてゴールデングラブ賞6度の名手に成長。自身も同賞が目標の一つだ。「少しでも(岩村氏に)近づきたい」と誓ってから約4年半。すさまじいスピードで球界を代表する長距離砲となった。

 9回には根尾から右前打で3安打。DeNA・佐野と争う打率を・329まで上昇させ、44本塁打、107打点を含め今季初めて打撃3部門でトップに立った。「凄くいい位置にいるので、狙えるものは狙いたい。まずはチームの優勝が第一」と村上。夢の3冠王へ。その打棒が、リーグ連覇にも直結する。(青森 正宣)

 ≪過去最年少3冠王は中島&落合29歳シーズン≫村上(ヤ)が43、44号を含む3安打3打点。打率を.329に上げ、佐野(D=.328)を抜いて今季初めて打撃3部門で単独トップに立った。村上は現在22歳。3冠王の最年少記録は38年秋の中島治康(巨)と82年落合博満(ロ)の29歳シーズン。村上に大幅記録更新の期待がかかる。

 ≪岩村に並ぶ球団2位44号≫シーズン44本塁打はヤクルトでは13年バレンティン60本に次ぎ、99年ペタジーニ、04年岩村明憲と並ぶ2位タイ。また、1試合2本塁打以上は今季10度目。シーズンマルチ本塁打のプロ野球記録は85年バース(神)、同年落合博満(ロ)、13年バレンティン(ヤ)の各11度。村上はあと1度に迫った。

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